《内容》 美貌の夫と安楽な生活を捨て、人生に何かを求めようとした三十九歳のポール。孤独から逃れようとする男女の複雑な心模様を描く。 サガンの本、書店だと「悲しみよ、こんにちは」と「ブラームスはお好き」しかなかったんですよね。取り寄せできるとは思うけど、「悲しみよ、こんにちは」は新訳だったから他も新訳出してほしい・・・ 青春は回顧にこそある ポールの手はロジェの手に重ねられていた。彼女はすっかり安心しきって、そして、すっかりかれになれきっていた。だれかほかの男を知ろうなどという気持には、すこしもならなかった。そして、このような安心感が彼女に寂しい幸福感をもたらしているのだった。ふたりは踊った。ロ…