(1)
「愛国的行為に罪はない」
自国の愛国的行為ならばどんな行為も許されるという思想。
2005年4月中国大陸各都市での反日デモにおける暴力行為を正当化するために使用された。
参考:造反有理
(2)
日中戦争直前*1に発生した、「救国入獄運動」のスローガン。
「愛国無罪・救国入獄」とセットで用いられ、
「もしこれらの愛国者が入獄させられるのであれば、全国のすべての愛国者は入獄されるべきだ」*2
という趣旨として利用された。
2005年4月中国各都市での反日デモで使われ、一躍有名になった。
そこでは公権力に対する牽制、つまり「愛国者であるわれわれを逮捕できるならしてみるがいい!」という趣旨の牽制として利用された。歴史的な背景も勘案すると有効だったためか、現行犯での逮捕は発生しなかった模様。参加者は後日数名が逮捕されたが、「七君子事件」後の「救国入獄運動」のように後おいで逮捕されにいった人間に関する情報は流されていない。
(3)
特に上記(1)の用法から派生して、「『反日活動は愛国無罪』と唱える中国人を批判する日本の(自称)愛国者たち」が、過激な排外主義活動やときには完全な犯罪行為をしていることに対して、「彼らの行動も『愛国無罪』なんだろう」と揶揄する用法もある。
対義語的に、売国とされる人々の活動を揶揄する「売国無罪」という言葉もある。
*1:1937年の蘆溝橋事件に始まる。Wikipediaの説を参考にしています。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E4%B8%AD%E6%88%A6%E4%BA%89 。15年戦争の後半戦が日中戦争という解釈なので、この時期、日中は戦争状態にある、と解釈してもよいでしょう。
*2:http://www3.asahi.com/opendoors/zasshi/syukan/briefing/special/016.html