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平成23年台風第15号

(サイエンス)
へいせいにじゅうさんねんたいふうだいじゅうごごう

平成23年(2011年)9月13日に発生した台風15号。アジア名はロウキー。

進路

2011年9月13日の日本の南海上で発生。太平洋高気圧の南側に沿ってゆっくりと西寄りに進んだが、発生から3日後の16日に南大東島付近を通過した後、大陸からの高気圧と太平洋高気圧に挟まれる形で停滞、3日間かけて沖縄本島の東海上を反時計回りの円を描くように1周するという珍しい進路を取った。20日には太平洋高気圧が後退し、偏西風にのって速度を上げながら北上。日本近海に近づいても海水温が高いため非常に強い台風に発達した。21日午後2時頃、静岡県浜松市付近に上陸。東海から関東地方にかけての地域を北東方向に進んで縦断。同日午後9時半頃、福島県から太平洋上に抜けた。のち北日本の太平洋沿岸を北上し、22日午後3時に北海道の東の千島近海で温帯低気圧に変わった。

被害

上記の通り、今回の台風は日本近海に進んでから非常に強い勢力に発達したのが特徴である。このため、日本列島の広い範囲で大雨や暴風の被害が出た。秋雨前線とも絡んで各地で激しい雨となり、兵庫県淡路島や愛知県名古屋市などで河川が氾濫、またはその恐れがあるとして一時100万人以上に避難勧告が出された。
平成23年台風第12号の影響が残る紀伊半島一帯では、危険性が高い5カ所の河道閉塞(土砂ダム)が決壊する恐れがあるとして、下流の一部地域が警戒区域に指定された。このうち奈良県五條市大塔町赤谷と和歌山県田辺市熊野の土砂ダムでは大雨により水位が上昇、ダムから水があふれ出す「越流」が起きた。
東日本大震災で被災した福島県・宮城県・岩手県でも、浸水や堤防が決壊するなどの被害が出た。
消防庁の10月5日発表の集計によると、平成23年台風第15号による死者は16人、行方不明者2人。

多くの避難勧告・避難指示

9月20日、天白川と庄内川で氾濫の恐れがあるほか、土砂災害が懸念される場所が市内各地にあるとして、一時100万人を超える名古屋市民に避難勧告が出された他、避難指示が数万人規模に出された。

交通への影響

9月20日、台風はまだ離れていたものの、前線や河川の増水とあいまって、東海地方の帰宅時間帯のダイヤが大幅に乱れた。特に名古屋付近の鉄道が軒並み運休したため、かなりの混雑となったもよう。
9月21日、東海地方の特急・長距離列車を中心に運休やダイヤの乱れが生じ、航空便も欠航が相次いだ。首都圏の鉄道も軒並み運休となり、帰宅ラッシュの時間帯を直撃した。都心部では多数の帰宅困難者が出たが、深夜までには鉄道の運行が再開されほとんどが家路についた。

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