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夢十夜

(読書)
ゆめじゅうや

夏目漱石の作。初出:明治41年7月〜8月「朝日新聞」
この作品は、一回一夜ずつ十回にわたって朝日新聞に掲載された。発表されてから長い間、ほとんど何気なく読み過ごされてきたが、昭和20年代から漱石の文学を考えるのにきわめて重要な意味を持つ作品とみなされるようになった。
<第一夜>愛する女は百年後に白百合になって再生する。<第二夜>悟りを得られない参禅の武士。<第三夜>自分の過去・現在・未来を知る盲目の子を捨てる。<第四夜>子どもの期待を裏切る飴屋。<第五夜>捕虜になった武士が女に会えない。<第六夜>仁王を刻む運慶。<第七夜>船から海に飛び込む。<第八夜>八つの鏡のある床屋。<第九夜>母親のお百度まいりと父の死。<第十夜>美女にさらわれて豚とたたかう庄太郎。
人間の死への不安、願望や期待のはかなさを表現した、興味深い夢ばかりである。
参照「読書への招待」旺文社

「こんな夢を見た」という書き出しから始まるものが多い、十篇の短編。
意識に無意識を作り上げたような、少し不思議な作品群。

よく、心理学だとかそういった面で読まれることがある。
しかし、単純に作品としても短く、さらに雑多なモチーフなので、薦めたい。

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