★★★☆☆ あらすじ 戦争中に死に場所を求め山奥の秋津温泉にやってきた青年は、旅館の娘である若い女に献身的に介抱される。 舞台は岡山県の奥津温泉がモデル。 感想 山奥の温泉で出会った男女が、逢瀬を重ねる物語だ。女は温泉旅館の娘、男は都会の文学青年で何年かに一度、ふらっとやって来る。 この関係は、男からすれば会いたい時に会いに行ける気楽で楽しいものだろうが、女からすればいつ来るか分からない男を待ち続けるしんどいものだ。そんな関係に甘んじてしまう女のいじましさや物悲しさが描かれているが、それよりも男の身勝手さが気になってしまってあまり集中できないところがあった。男はその間に他の女と結婚し、子どもも…