昭和54年ころの正月。Yの家へ出かけた。 私「おぉ~ぃ、居るかぁ。明けましておめでとう」 Y「おお、のりもぉ。おめでとぉ・・・今年初めて会うなぁ。元気かぁ」 私「何言ってんだよ。五日ほど前に会ったばかりじゃないか」 Y「それでも、去年だろ?」 私「もぉ。ところでお屠蘇気分なのか?昼間っから顔が真っ赤じゃないか」 Y「ああ。出先で『鏡開き』があってさ。ちょっと2杯ほど飲んで帰ってきたところなんだよ」 私「ああ・・・酒樽を槌で打ち割って振るまうやつかぁ」 Y「おまえさぁ、縁起でもない。正月から打ち割るって言うなよ。 そこを開くって言い換えるから、『鏡開き』なんじゃないか。 もう、情緒のないやつだな…