史実は小説よりもおもしろい.赤穂義士の決定版!赤穂義士の真実の「姿」が,「心」が浮び上ってくる.史学の権威,文学博士渡辺世祐の遺稿をまとめたものを,昭和40年当時の中央義士会専務理事井筒調策が校訂した――. 新渡戸稲造『武士道』に「恥はすべての徳,善き道徳の土壌」とある.恥を忍ぶことで,不埒な振る舞いへの怒りを徴する.国民的人気を呼ぶ筋書きは,様々なメディアで共感と復興を呼び起こし,ルネッサンス・リバイバル様式といえるものであった.戦後GHQは,元禄赤穂事件の芝居・催しを禁じ,敵討ち関連演目の上演を禁止.クーデターの話は国民を扇動すると警戒したためである. 規制されていた「忠臣蔵」のタイトルが…