思ったよりずっとわかる話だった。 旧訳で読んだときより物語の筋をちゃんと理解できたのは翻訳のおかげなのか年月がそうさせてくれたのか。新訳のほうが俗語をちゃんと俗っぽく翻訳してくれているみたいで、少なくとも本書については新訳のほうが正しいような気がする。おれは英語がほとんど読めなくて原文にあたることもできないから、作品の状況や設定的に荒い言葉遣いのほうが正しいはず、という推論をしているに過ぎないけど。本当はやるべきなんだろうけど、旧訳で読んだときの印象がかなり悪いから旧訳を読み返して比較する気にはなれない。ちなみに神学の蘊蓄はほとんど無視した。たぶん読まなくても問題ないと思う。特に巻末に纏められ…