マルコフモデル 時系列${x_1, \ldots, x_n}$のような系列データを最も簡単に扱う方法は、系列であるという性質を無視してそれぞれ観測値が独立同分布に従うものとして扱うことである(下図)。しかし、この方法は、データの順序に関係するパターンを捉えることができない。 例えば、明日、雨が降るかを知りたい場合、これまでに1000日間の観測データがあり、うち100日雨が降っていたとする。これら観測データが独立同分布に従うとすると、100/1000 、つまりは1/10という頻度が明日の雨の降る確率として予測されるだろう。しかし、実際には雨は連続して降ることが多く、今日、雨が降ったかどうかを知る…