橋本長道の小説作品。第24回小説すばる新人賞受賞。第24回将棋ペンクラブ大賞(文芸部門)受賞。
2012年2月3日に単行本が集英社から発売された。
あらすじ
将棋プロ棋士の夢敗れた元奨励会三段の瀬尾は無気力な生活の中で不思議な白人の少女サラと出会う。コミュニケーションの手段として彼女とゲームをするうちに彼女の特異な才能に気づいた瀬尾は、彼女に将棋を教えることに夢中になっていく。そしてサラの将棋の実力は女流名人戦の挑戦者として戦うまでに上がっていた。
登場人物
- 橋元(はしもと)・・・本書の語り手。元奨励会1級。現在将棋ライター。本書は橋元の書いたサラについての雑誌連載がそのまま小説の骨格になるという構成になっている。
- 施川航(せかわこう)・・・将棋プロ棋士。B級1組七段。童顔。
- 石黒(いしぐろ)・・・6年前の名人戦では若干20歳の竜王。
- 志名坂(しなさか)・・・将棋連盟会長。元名人。
- 芥川(あくたがわ)・・・6年前の名人。4冠王。当時30過ぎ。
- 萩原塔子(はぎわらとうこ)・・・女流名人。
- 瀬尾健司(せおけんじ)・・・29歳。元奨励会三段。
- 桂木(かつらぎ)・・・元奨励会。年齢制限で退会。
- 護池・レメディオス・サラ(ごいけ・れめでぃおす・さら)・・・日本人とブラジル人のハーフの少女。金髪碧眼。13歳。
- 北森七海(きたもりななみ)・・・かつての天才少女。