太田出版発行の漫画雑誌。「オトナのためのエロティック・コミック」を提唱して創刊された。姉妹誌の「マンガ・エロティクス・エフ」とともに山本直樹がスーパーバイザーを務めている。
エロティクス(EROTICS)本誌がサブカルチャーよりの編集でカルトな人気を獲得したものの市場を限定したきらいがあるのに対して、2001年に姉妹誌として新創刊された「マンガ・エロティクス・エフ (EROTICS f)」(旧:マンガエフ)が一時期規模を縮小するなどの危機を乗り越えてリニューアルに成功し、より幅広いジャンルの才能を糾合して勢いがある。
「マンガ・エロティクス」は、「マンガ・エロティクス・エフ」創刊後もしばらくは刊行されていたが、現在は休刊している。
"エロティック"という言葉がどこまでの領域をカバーするかは議論の余地があるところだろうが、その良い意味での曖昧さが直接的・即物的な"エロ"にとどまらせず、狭いイメージを越えて幅広いフェティシズム・エロティシズムを包含していくアグレッシブな姿勢の原動力となり、魅力につながっているといえるだろう。
この雑誌で発掘された作家として中村明日美子、田村マリオらがいる。
それら新人にとどまらず、他誌で看板を張る実力のある漫画家達にとっても新たな作家性を開花させる場所となった。