生年月日 | : | 2004年4月4日生まれ・牝・鹿毛 |
生産者 | : | カントリー牧場(北海道静内) |
父 | : | タニノギムレット |
母 | : | タニノシスター |
母の父 | : | ルション |
馬主 | : | 谷水雄三 |
管理調教師 | : | 角居勝彦(栗東) |
競走成績 | : | 25戦10勝(うち海外4戦0勝)2010年3月引退 |
主な勝ち鞍 | : | 日本ダービー 安田記念*1 天皇賞(秋) ヴィクトリアマイル ジャパンカップ 阪神JF チューリップ賞 (2着・桜花賞) |
備考 | : | 2006年JRA賞最優秀2歳牝馬 2007年JRA賞特別賞 2008年・2009年JRA賞年度代表馬 最優秀4歳以上牝馬 2011年、顕彰馬に選出 |
ウオッカは栗東トレーニングセンター角居勝彦厩舎に所属した競走馬。
牝馬でありながらクリフジ以来64年振りに日本ダービーを制し、牡牝混合GIの5勝を含め、牝馬最多のGI級競走7勝を記録した歴史的牝馬。
2006年10月のデビューから3戦目で望んだ阪神ジュベナイルフィリーズは人気のアストンマーチャンを抑え2歳レコードタイムで優勝、2006年のJRA賞最優秀2歳牝馬を獲得した。2007年にはエルフィンS、チューリップ賞と連勝し、桜花賞は単勝1.4倍の圧倒的人気で望んだもののダイワスカーレットの2着に敗れた。陣営は2007年4月26日、桜花賞前から表明していた通り1996年のビワハイジ以来となる牝馬による日本ダービー挑戦を表明し、2007年5月27日、3番人気で出走し優勝した。牝馬による日本ダービー制覇は1937年ヒサトモ、1943年クリフジ以来64年振り。また父タニノギムレットとあわせ5組目となる父子ダービー制覇も果たした。父娘制覇となると史上初の快挙。
日本ダービーの優勝を受けて陣営は秋の凱旋門賞挑戦を正式に表明、ならびに51キロと有利な斤量で出走できる古馬のグランプリ宝塚記念に挑戦したが、1番人気で8着に終わった。以後引き続き凱旋門賞への出走意志に変わり無く、現地での調整厩舎や渡航予定も決まっていたが、2007年8月2日の調教後に蹄球炎を発症、軽症ではあったが、8月8日に凱旋門賞への挑戦を断念することが発表された。秋シーズンはG1ホース四頭が揃った秋華賞に挑戦し、ダイワスカーレットと僅差の1番人気に推されたが同馬の3着に敗れた。続くエリザベス女王杯はレース当日に右関節破行のため出走取消、ジャパンカップは4着、当初から目標としていた有馬記念は3歳牝馬(旧4歳含む)史上初のファン投票1位に推され、3番人気で出走したものの11着だった。
2008年は京都記念から始動し2番人気で6着。続いて2月29日にドバイへの海外遠征と、主戦の四位洋文騎手から武豊騎手への乗り替わりが発表された。3月15日に出国、予定通りに3月29日のドバイデューティフリーに出走し、直線一端先頭に立つなど見せ場を作ったものの4着に敗れた。帰国後はヴィクトリアマイルに1番人気で出走、しかしながらエイジアンウインズに3/4馬身及ばず2着に敗れた。続いて挑戦した安田記念は武騎手にスズカフェニックスの先約があったため岩田康誠騎手に乗り替り出走。レースは先団から直線を向き抜け出すと2着のアルマダに3馬身1/2差をつけ完勝し約一年ぶりの勝利を挙げた。秋シーズンは毎日王冠から始動し、スーパーホーネットのアタマ差2着。天皇賞(秋)は1番人気に支持され出走。逃げ粘るダイワスカーレットと並んでゴールすると、10分以上にも及ぶ写真判定の結果ハナ差で優勝。勝ち時計は1分57秒2のレコードタイムだった。続いて出走したジャパンカップは主戦の武騎手がメイショウサムソンに騎乗するため*2安田記念以来となる岩田康誠騎手の騎乗で望んだが、3着だった。有馬記念については昨年に続きファン投票1位に得票されたものの、陣営は早くから出走回避を表明し登録も行わなかった。明けて2009年にJRA賞が発表され、牝馬としてはエアグルーヴ以来11年ぶりの年度代表馬に選出された。
2009年は前年に続きドバイに遠征。3月、ドバイデューティーフリーと同じ距離で行われたG2・ジェベルハッタに出走して5着。その後ドバイデューティーフリーに出走するが7着に終わった。5月、国内復帰初戦となったヴィクトリアマイルは圧倒的1番人気に推され、レースでは後続に7馬身差をつける圧勝を演じた。6月、前年制している安田記念に単勝1.8倍の1番人気で出走。レースは直線半ばで包まれ行き場を失ったが、残り100メートルで鋭い差し脚を見せ2着ディープスカイに3/4馬身差をつけ優勝。牝馬最多となるGI級競走6勝目とともに牝馬で初めて獲得賞金が10億円を突破した。宝塚記念はファン投票で1位を得票したが同競走を回避し秋競馬に備えることになった。
秋シーズンは毎日王冠から始動、単勝1.3倍の圧倒的人気に支持されたものの、押し出されるように先行すると最後の直線でカンパニーに交わされ2着。続いて出走した天皇賞(秋)も単勝2.1倍の一番人気に支持され、直線差を詰めたものの先に抜け出したカンパニー以下を捉えきれず3着に敗れた。11月、クリストフ・ルメールに乗り替わったジャパンカップでは単勝3.6倍ながら1番人気で出走。先行して直線追い出されると先頭に立ち、猛追したオウケンブルースリをハナ差抑えて優勝した。この勝利で牝馬最多となるG1級競走7勝目を挙げ自身の記録を更新した。なお、ウオッカは競走中に鼻出血を発症しており、JRAの出走規定により一ヵ月後の有馬記念への出走は不可能となった。このことによりウオッカの去就が注目されたが、12月8日に角居調教師から2010年のドバイミーティングに3年連続で遠征、3月27日のドバイワールドカップに出走すること、またこのレースを最後に繁殖入りすることが正式に発表された。
2月11日にドバイへ出発。ステップレースとして3月4日のマクトゥームチャレンジラウンド3に出走した。レースは直線好位置につけたが伸びを欠き8着に敗れた。レース後の3月7日、ウオッカが競走中にジャパンカップ以来2度目となる鼻出血を発症していたことが明かされ、予定のドバイワールドカップに出走せず引退、繁殖入りすることが報道された。引退後は既に決まっている通りアイルランドで繁殖生活に入る。2010年はシーザスターズ(Sea The Stars)が配合され、三度目で受胎した。
年月日 | 競馬場 | 距離 | レース名 | 格 | 着順 | 騎手 | |
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2006年10月29日 | 京都競馬場 | 芝1600 | 2歳新馬 | 新馬 | 1 | 鮫島克也 | |
2006年11月12日 | 京都競馬場 | 芝1800 | 黄菊賞 | OP | 2 | 四位洋文 | |
2006年12月3日 | 阪神競馬場 | 芝1600 | 阪神JF | GI | 1 | 四位洋文 | |
2007年2月3日 | 京都競馬場 | 芝1600 | エルフィンS | OP | 1 | 四位洋文 | |
2007年3月3日 | 阪神競馬場 | 芝1600 | チューリップ賞 | JpnIII | 1 | 四位洋文 | |
2007年4月8日 | 阪神競馬場 | 芝1600 | 桜花賞 | JpnI | 2 | 四位洋文 | |
2007年5月27日 | 東京競馬場 | 芝2400 | 東京優駿 | JpnI | 1 | 四位洋文 | |
2007年6月24日 | 阪神競馬場 | 芝2200 | 宝塚記念 | GI | 8 | 四位洋文 | |
3ヶ月間休養 | 調整 | ||||||
2007年10月14日 | 京都競馬場 | 芝2000 | 秋華賞 | JpnI | 3 | 四位洋文 | |
2007年11月11日 | 京都競馬場 | 芝2200 | エリザベス女王杯 | GI | 取消 | 四位洋文 | |
2007年11月25日 | 東京競馬場 | 芝2400 | ジャパンカップ | GI | 4 | 四位洋文 | |
2007年12月23日 | 中山競馬場 | 芝2500 | 有馬記念 | GI | 11 | 四位洋文 | |
2008年2月3日 | 京都競馬場 | 芝2200 | 京都記念 | GII | 6 | 四位洋文 | |
2008年3月29日 | ナドアルシバ | 芝1777 | ドバイデューティフリー | GI | 4 | 武豊 | |
2008年5月18日 | 東京競馬場 | 芝1600 | ヴィクトリアマイル | JpnI | 2 | 武豊 | |
2008年6月8日 | 東京競馬場 | 芝1600 | 安田記念 | GI | 1 | 岩田康誠 | |
4ヶ月間休養 | 調整 | ||||||
2008年10月12日 | 東京競馬場 | 芝1800 | 毎日王冠 | GII | 2 | 武豊 | |
2008年11月2日 | 東京競馬場 | 芝2000 | 天皇賞(秋) | GI | 1 | 武豊 | |
2008年11月30日 | 東京競馬場 | 芝2400 | ジャパンカップ | GI | 3 | 岩田康誠 | |
3ヶ月間休養 | 調整 | ||||||
2009年3月5日 | ナドアルシバ | 芝1777 | ジェベルハッタ | GII | 5 | 武豊 | |
2009年3月28日 | ナドアルシバ | 芝1777 | ドバイデューティフリー | GI | 7 | 武豊 | |
2009年5月17日 | 東京競馬場 | 芝1600 | ヴィクトリアマイル | GI | 1 | 武豊 | |
2009年6月7日 | 東京競馬場 | 芝1600 | 安田記念 | GI | 1 | 武豊 | |
4ヶ月間休養 | 調整 | ||||||
2009年10月11日 | 東京競馬場 | 芝1800 | 毎日王冠 | GII | 2 | 武豊 | |
2009年11月1日 | 東京競馬場 | 芝2000 | 天皇賞(秋) | GI | 3 | 武豊 | |
2009年11月29日 | 東京競馬場 | 芝2400 | ジャパンカップ | GI | 1 | クリストフ・ルメール | |
2010年3月4日 | メイダン競馬場 | AW2000 | マクトゥームチャレンジR3 | G2 | 8 | クリストフ・ルメール |
タニノギムレット | ブライアンズタイム *Brian’s Time | Roberto | Hail to Reason |
Bramalea | |||
Kelley’s Day | Graustark | ||
Golden Trail | |||
タニノクリスタル | *Crystal Palace | Caro | |
Hermieres | |||
*タニノシーバード | Sea-Bird | ||
Flaxen | |||
タニノシスター | ルション *Rousillon | Riverman | Never Bend |
River Lady | |||
*Belle Dorine | Marshua’s Dancer | ||
Palsy Walsy | |||
エナジートウショウ | トウショウボーイ | *Tesco Boy | |
*Social Butterfly | |||
コーニストウショウ | *Dandy Lute | ||
ローズトウショウ |