1.からむし 苧(お)、苧麻(ちょま)、青苧(あおそ)などと書く。イラクサ科の植物で繊維(靭皮繊維)が採れる。有史以前、縄文時代の頃から利用されてきた日本でも代表的な植物繊維である。現在でも越後上布や小千谷縮の材料などに使われている。 大和王権時代にも職業部である麻績部(おみべ、糸を作る)や機織部(はたおりべ、布を作る)が必要にした材料で持統天皇も詔勅でその栽培を奨励したほどの繊維材料であった。中世には越後が一大生産地で上杉氏はこの繊維から莫大な利益を得た。 近世まで釣り糸や漁網にも利用され山の民が海の民に行商した代表的な製品でもある。 2.苧環 「おだまき」と読む。糸を巻いて中空の玉状にした…