ショートストーリーや小話を投稿する人のグループです
はてなブログを持っていれば、誰でも参加できます。
死にたいかといえば死にたくはないしたぶん生きていくのだけれど、どうやらしでかしてしまったらしいと気づいた時、時間にして10分くらいは死にたくなる。 10分経つと少し元気になって「いいじゃん別に、くよくよしたってしょうがない」と自分に言い聞かせて立ち直った気分になったと思ったら、急に叫び出したいほど恥ずかしくなってまた10分ほど死にたくなる。
「来週、モリモリデーがあります」 帰りの会の最中、先生がニヤニヤしながら言った。 なんだそれは。 ぼくは想像力をフルに働かせて考えた。 「森くんや森さんが1日王様になってみんなを奴隷扱いできる日」 もしくは 「みんなで校庭に集まって、せーので下からモリモリ出す日」 なのかもしれない。 一日奴隷になるにしろ、校庭に出てせーのでみんなで脱糞するにしろ、これはどういうことだろう。ギネスブックにでも載せる…
個人紙《チャンネルF☆通信》第12号(1995年10月16日号)に掲載した5枚余りのショートショート童話。TVニュース番組の中で、養鶏場でお払い箱となった雌鳥をひきとり、廃棄される飼料を利用して育てている人の活動が紹介されていたことがあって、「職員もリサイクルでは?」と思ったのが着想のきっかけ。ニワトリや食料品のリサイクルという方向に読者を誘導し、じつはリサイクルの対象はヒトだったという意外性を演…
新しい恋には新しい人がいて、その年の冬に僕がほんの数日だけした勘違いにも、その勘違いと同じくらい甘酸っぱくて眩しい人がいた。 クリスマスにほど近い十二月の金曜日、デート倶楽部で手慰みに買った女の子は僕が指定した通りの制服を着て現れて、ウリなんてしそうもない純粋そうな顔で「日奈香。女子高生だよ」と名乗り、笑いながら「って設定。」と付け足した。 寒いからどっか入ろうよーという日奈香に「お酒でも飲もっか…
家族について考えることがあったので書いておこうと思う。 家族の定義をなんとするかは、個人の好き好きで、血のつながりを言う者もいれば、心のつながりだと言う奴もいるだろう。 どちらにせよ、家族は家族である。 俺としては、いざという時に助け合えるのが家族であると考えたい。 で、トグル氏の一族を振るいにかけた結果、本当に困った時に助けてやろうと思うのは妹のカケル氏だけであった。 そもそも、うちの親は再婚し…