1つの日記だけで終わる短編小説を書く人たちの集まりです。
はてなブログを持っていれば、誰でも参加できます。
「来週、モリモリデーがあります」 帰りの会の最中、先生がニヤニヤしながら言った。 なんだそれは。 ぼくは想像力をフルに働かせて考えた。 「森くんや森さんが1日王様になってみんなを奴隷扱いできる日」 もしくは 「みんなで校庭に集まって、せーので下からモリモリ出す日」 なのかもしれない。 一日奴隷になるにしろ、校庭に出てせーのでみんなで脱糞するにしろ、これはどういうことだろう。ギネスブックにでも載せる…
どうも、坂津です。 昔話はたくさんあって本とかになってて広くみんなに知られているのに、未来話って見聞きしないですよね。 昔話だって『昔々あるところに~』から始まる年代も場所も曖昧な物語なのですから、年代を未来にしちゃったり場所を別の惑星にしたりしても問題無いハズです。 未来未来、とある居住エリアに、おじいさんとおばあさんが二人で住んでいました。 しかしそこに住んでいるのはおじいさんとおばあさんの実…
「アンソロジー光」さまのweb企画に参加した作品を折本にしました。 折本「利口な女」前後編 アンソロジー光web企画作品「利口な女」 clew09.web.fc2.com ある探偵がかかわった事件未満の出来事。 ダウンロードデータ 自宅で印刷する場合 ▼「利口な女」前編 www.dropbox.com ▼「利口な女」後編 www.dropbox.com 折本の作りかた www.oritoyo.co…
やった後悔は時間が忘れさせてくれる。 やらなかった後悔は、あなたを縛りつける。 逃げることは勇気はいるけれど、捨てることに勇気はいらない。 逃げ出す勇気を今持てなければ、この先もっと逃げづらくなるだろう。 人生において決まった答えはない。正解はない。 正解も決まってなければ失敗も決まっていない。 答えがないのだから、自分で答えを作り出すしかない。 答えを作り出すにはひたすらに行動しなければならない…
昔々あるところに、愚かな王様が大きくて広い、冷たい床のあるお城に住んでいました。お城の中は大きくて広くかったため、冷たい床は一層冷たく王様は非常に困っていました。そこで、悪魔のような顔つきの執事に「この冷たい床では暮らせない」と毎日毎日溢していました。ところで、このお城の床には悪魔のような影のシミがあるのですが、ある日、執事は、床のシミを見てお城の床一面に絨毯を敷くことを思いつきました。さっそくそ…
個人紙《チャンネルF☆通信》第12号(1995年10月16日号)に掲載した5枚余りのショートショート童話。TVニュース番組の中で、養鶏場でお払い箱となった雌鳥をひきとり、廃棄される飼料を利用して育てている人の活動が紹介されていたことがあって、「職員もリサイクルでは?」と思ったのが着想のきっかけ。ニワトリや食料品のリサイクルという方向に読者を誘導し、じつはリサイクルの対象はヒトだったという意外性を演…
駅舎を出ると、客引きが私の袖を引っ張った。 「お客さん、泊まるところはあるのかい?」 温泉街だというのに、降りたのは私ひとりで、それでいて客引きもその男だけであった。 「あんた、男の客引きかい?」 私はなんだか妙な気がして聞く。 「女はみんな出て行っちまった」 男はやけになったように云った。 「いったいどうしてさ」 私が男に訳を聞こうとすると、男はにやりと笑って「部屋で話しますぜ、お客さん」と云っ…
「いらっしゃいませ~!」 早起きが得意な人が来店する朝。来店と同時に吹き込んできた空気は気持ちの良い暖かさ。 よかった……今日もいつもと変わらず清々しい。 「おはようございます。今日は何になさいますか?」 私はいつもの奥の席に腰を下ろした白髪のおじいさんの元へと愛想よく駆け寄った。 「おはよう。じゃあ、いつもので」 おじいさんは顔のしわを伸ばしてにこやかに微笑んだ。 「はい。かしこまりました」 そ…
次のページ