吸血種(ヴァンプ)の物語、TRUMPシリーズの第三弾となる演劇作品。
「この村は死んでいるのと同じだ────」
外界との関わりを絶つ森奥深くのネブラ村で、猟奇的な連続殺人事件が起こる。それは繭期[人間でいう思春期]を迎えた吸血種の少年少女たちを収容する施設「クラン」から脱走した四人の吸血種たちの仕業であった。著しい情緒不安定に陥る繭期の少年たちは、ある目的のために凶行を重ねていた。ひとりの村人が掟を破り、事件解決のために部外者であるヴァンパイアハンターを村に招き入れる。だが調査が進むうち、村人たちが抱える秘密の蕾が緩やかに綻びを見せていく。村人たちはなにを隠しているのか? 繭期の吸血種たちはなにを目論んでいるのか? やがて、吸血種たちの間で語り継がれる伝説上の吸血種「TRUMP」の不老不死譚と、「永遠に枯れない花」をつくろうとする植物学者の悲恋が事件と繋がりを見せる時、その秘密は白日のもとへと曝されていくこととなる・・・。
亡霊は誰だ?
人物名 | 人物像 |
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臥萬里(ガバンリ) | ギルドから派遣された高慢ちきなヴァンパイアハンター。過去に起こったある事件以降、吸血種を深く憎むようになる。シリーズ第一弾『TRUMP』に登場しているガ・バンリと同一人物。 |
石舟(セキシュウ) | ギルドから派遣された冷静沈着のヴァンパイアハンター。萬里の相棒で、彼の過去を知る人物。 |
クラナッハ | 森深くにある湖の小屋で植物の研究をしている植物学者。「依頼人」から頼まれ、「永遠に枯れない花」をつくろうとしている。 |
ヒューゴ | クランから脱走した繭期の吸血種。トランプ信奉者。不老不死の吸血種になることを望み、凶行に走る。 |
サトクリフ | ヒューゴと共に行動する吸血種。繭期により感覚が鋭敏化しており、他者の死が見える力を持つ。 |
バルトロメ | ヒューゴと共に行動する吸血種。繭期の症状からなのか、口を開けば嘘ばかりを喋る。 |
グレコ | ヒューゴと行動を共にする吸血種。四人の中でも繭期の症状が特に酷く、常に強い幻覚下にある。 |
ノーム | ネブラ村に住む少年。バンリたちを行動を共にするようになる。襲撃の最中、サトクリフに自身の「死」を予知される。 |
カルロ | ネブラ村の青年。村の掟を破り、萬里たちを村に呼び寄せたために村人たちから非難される。ハリエットの幼馴染。 |
シャド | ネブラ村の村人。ローザの右腕。ヒューゴたちに殺害された村長に代わって、村を率いる重責を背負ったローザを支える。 |
トルステン | ネブラ村の村人。村長代理を支持する保守派。 |
ワシリー | ネブラ村の村人。村長代理を支持する保守派。 |
ココシュカ | ネブラ村の村人。村長代理を支持する保守派 |
パオロ | ネブラ村に住む壮年の男。ハリエットとノームの父親。前村長と対立していた。 |
ハリエット | パオロの娘、ノームの姉。ローザの幼馴染。村の外部の人間であるクラナッハと恋仲になる。 |
ローザ | ネブラ村の村長の娘。村長代理。村の秘密を守ろうとするため、よそ者である萬里や石舟たちと敵対する。 |
→TRUMPシリーズの「シリーズ共通用語」の章を参照。
人物名 | キャスト |
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臥萬里(ガバンリ) | 中山義紘(劇団Patch) |
石舟(セキシュウ) | 三好大貴(劇団Patch) |
クラナッハ | 竹下健人(劇団Patch) |
ヒューゴ | 松井勇歩(劇団Patch) |
サトクリフ | 杞山星璃(劇団Patch) |
バルトロメ | 吉本考志(劇団Patch) |
グレコ | 山田知弘(劇団Patch) |
ノーム | 井上拓哉(劇団Patch) |
カルロ | 村川勁剛(劇団Patch) |
シャド | 中村圭斗(劇団Patch) |
トルステン | 岩崎真吾(劇団Patch) |
ワシリー | 有馬純(劇団Patch) |
ココシュカ | 近藤頌利(劇団Patch) |
パオロ | 早川丈二(Mouesepiece-ree) |
ハリエット | 丹下真寿美 |
ローザ | 永津真奈(Aripe/ブルーシャトル) |