日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)の3部リーグ。略称はJ3。
J1リーグとJ2リーグ*1の下部リーグとして2014年シーズンから発足。
主催は公益財団法人日本サッカー協会および公益社団法人日本プロサッカーリーグ。
2014年、明治安田生命保険相互会社とタイトルパートナー契約を締結し、「明治安田生命J3リーグ」として行われる。2015年以降、明治安田生命保険はJリーグ全体のタイトルスポンサーとなっている。
2012年シーズンより、J2の参加クラブ数が2008年に決まった「J2の将来像」で規定されていた22クラブに達したため、3部リーグにあたる日本フットボールリーグ(JFL)との入れ替え制度が設けられた。しかし、プロであるJ2クラブがアマチュアクラブの多いJFLに降格することで収入が激減する問題があり、Jリーグの将来構想、JFLを含む下部リーグの裾野の拡大という課題も絡めて、JFA・Jリーグの各理事会で議論が行われた。その結果、JFLに代わって、J2から降格するクラブとJリーグを目指すクラブによる新たな3部リーグ、J3リーグ(J3)*2が2014年シーズンより創設されることになった。J3初年度は12チームで発足するが、うち1チームは若手選手の育成のため、Jリーグクラブの若手選手で組織された「Jリーグ・アンダー22選抜」が参加する。
J3初年度に参加するクラブは、2013年6月末までにJリーグへ準加盟申請して承認を受け、新設の「J3ライセンス」などの審査に合格することが条件。その上でヒアリングなどの入会審査を経て2013年11月のJリーグ理事会で参加の可否が最終的に判断された。参加が認められたクラブは、「準会員」としてJリーグに入会する。
J3初年度に参加できなかったJリーグ準加盟クラブや、Jリーグが一定の審査を経て認定したクラブは「Jリーグ百年構想クラブ」としてJ3を目指すことになる。
2016年シーズンより、J1・J2クラブの「U-23チーム」が参加する。参加チーム枠は「J3クラブの3分の1を超えない範囲」と規定された。これに伴い、Jリーグ・アンダー22選抜は活動を終了した。
J3参入要件を定めた「J3ライセンス基準」および「J3スタジアム要件」が新たに策定された。
「J3ライセンス基準」は、クラブの法人格を公益法人、株式会社に加えて特定非営利活動法人(NPO)も認めるなど、現行のJ1、J2より基準が大幅に緩和されている。J2以上のクラブが義務づけられている4つの年代のアカデミーチーム保有も、J3では「いずれか一つ以上」とし、プロ契約選手はトップチームに「常に3人以上保有すること」を条件とする。
「J3スタジアム要件」は、ピッチは天然芝で、メインスタンドに座席があるものとし、原則として入場可能数は5,000 人以上。夜間照明の設置について"望ましい"とするなど、「J3ライセンス基準」と同様、J1、J2のスタジアム基準に比べて大幅に緩和されている。
2015年以降のJ3に参入するためには、「J3ライセンス基準」「J3スタジアム要件」および入会審査に合格し、JFLの順位が4位以内で且つ「Jリーグ百年構想クラブ」のうち上位2クラブに入っていることが条件となる。
Jリーグの項も参照
2015年まではJリーグ・アンダー22選抜が参加していた。
太字はJ2昇格クラブ
年度 | クラブ数 | 優勝 | 2位 |
---|---|---|---|
2014 | 12 | ツエーゲン金沢 | AC長野パルセイロ |
2015 | 13 | レノファ山口FC | FC町田ゼルビア |
2016 | 16 | 大分トリニータ | 栃木サッカークラブ |
2017 | 17 | ブラウブリッツ秋田 | 栃木サッカークラブ |
年度 | 選手名 | 当時所属クラブ | 得点 | 国籍 |
---|---|---|---|---|
2014 | 鈴木孝司 | FC町田ゼルビア | 19 | 日本 |
2015 | 岸田和人 | レノファ山口FC | 32 | 日本 |
2016 | 藤本憲明 | 鹿児島ユナイテッドFC | 15 | 日本 |
2017 | 藤本憲明 | 鹿児島ユナイテッドFC | 24 | 日本 |
1シーズン制、3回戦総当りのリーグ戦を行う(ホーム&アウェイ2試合+どちらかのホームで1試合)。Jリーグ・アンダー22選抜はホームゲームを開催せず、全て対戦チームのホームで試合を行っていた。
試合エントリーは1チーム16名以内(J1・J2は18名以内)。外国籍選手は2名まで、Jリーグ提携国の国籍を有する選手1名に限って追加エントリーできる。また、試合中の選手交代は5名まで可能(通常3名)。
J2は下位2クラブ(21位、22位)が降格対象、J3は上位2チームに入り、クラブライセンス審査でJ2クラブライセンスが付与されている場合のみ昇格対象となる。J2の22位チームはJ3の1位チームと自動入れ替え、J2の21位とJFLの2位によるホーム・アンド・アウェー方式のJ2・J3入れ替え戦が実施される。ただし、J2ライセンスを保有したクラブがJ3の1位チームのみだった場合、J2の22位とJ3の1位の自動入れ替えのみ実施。J2ライセンスを保有したクラブがJ3の2位チームのみだった場合は、J2の22位とJ3の2位によるJ2・J3入れ替え戦が実施されることになる。また、J3の上位2チームが入れ替え条件を満たしていない場合は、入れ替え自体が行われない。U-23チーム(2015年まではJリーグ・アンダー22選抜)が上位2チームに入った場合は、順位の繰上げが行われる。
なお、成績を理由としたJ3からの降格の規定はない(クラブライセンス喪失による退会は有り得る)。
J2の下位2チーム(21位、22位)とJ3の上位2チームを自動的に入れ替え。ただし、J2ライセンスを保有したクラブがJ3の上位1チームのみだった場合、J2の22位とJ3の該当クラブの自動入れ替えのみ実施。また、J3の上位2チームが入れ替え条件を満たしていない場合は、入れ替え自体が行われない。
なお、成績を理由としたJ3からの降格の規定はない(クラブライセンス喪失による退会は有り得る)。ただし、参入枠を超えてU-23チームの新規参入希望があった場合、U-23チームの成績下位クラブとの入れ替えを行う。