運動ニューロン疾患(MND)のひとつとして知られる「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」の研究資金集めのため、参加者が氷水をかぶるか寄付するという、世界規模で広がるチャリティーイベント。ALS Ice Bucket Challengeとも。日本では「アイス・バケツ・チャレンジ」や「氷水かぶり」などと称されている。
通常指名された人は24時間以内に、バケツ一杯の氷水を頭の上からかぶるか、ALS支援団体に寄付、またはその両方を行わなければならない。それをビデオとして録画してYouTubeやFacebook、Vine、Instagramなどの動画共有サービスに指名したい人の名前と「#IceBucketChallenge(#ALSIceBucketChallenge)」のタグを付け、アップロードすることが多い。
2014年7月ごろ、コーリー・グリフィンとALSを患う元野球選手のピート・フレーツの家族が、協力をして始めたことが始まりだとされる*1 *2。
2014年8月、各州の知事や有名人であるジャスティン・ティンバーレイクやジミー・ファーロン、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ、ビル・ゲイツなどが挑戦した動画がウェブ上で流行。同年7月29日以降だけで約8億円もの寄付が集まったとされる。
冷たい水をかぶって寄付を募るというイベントは過去にもいくつか行われており、北アメリカを中心にSNS上で流行した「Cold Water Challenge(コールド・ウォーター・チャレンジ)」というものが知られている。これは参加者に冬の冷たい水に飛び込むか、がん研究のために寄付かを要求するものであった*3。
また2014年6月、アメリカのゴルフチャンネルである「Morning Dive」にて、番組の司会者がSNS上でのこのチャリティー現象を紹介し、実際に放映中に「Ice Bucket Challenge」を行ったことから一般化したとみられている*4。
また近年YouTubeやFacebookなどのSNS上では「ファイアー・チャレンジ(Fire Challenge)」や「ウォーター・チャレンジ(Water Challenge)」などといった度胸試し目的のため動画をアップロードすることが一部若者の間で流行していたことも、このイベントが広まったひとつの原因だと考えられる*5。
また氷水による急激な体温低下により、心臓に疾患のある人などが危険にさらされるとし、このチャリティーイベントに対する反対意見も多く見受けられる。強制することは強要罪にも繋がるため、回ってきた際には十分考える必要がある。
日本ALS協会でも、
皆さまへのお願い
http://www.alsjapan.org/-article-705.html
「アイスバケツチャレンジ」で、冷たい氷水をかぶることや、高額の寄付をすることは強制ではありません。
皆様のお気持ちだけで十分ですので、くれぐれも無理はしないようにお願いします。
として強制力は無いことを強調している。
http://www.47news.jp/CN/201408/CN2014082501002153.html
など