最近,「保守」という言葉が頭に浮かんできた。高度成長期から50年が経過し,鉄道や道路,橋などの交通インフラや,集合住宅そして個人の家まで含めて,「結局,人が作ったものの耐用年数は50年」だと改めて認識したことがきっかけである。特に公共のインフラを維持するためのメンテナンスに膨大な労力と時間と費用がかかるため,「橋守」の業務を一般人のボランティアに委託するなどの話題がある。しかし,それで寿命がさらに何十年も延びるわけではない。点検や補修を先延ばしするための仕組みでしかなく,いずれ崩壊して事故を起こすことは,トンネル天井崩落などを見ても明らかである。これらを事前に知ることはほぼ不可能に近い。センサ…