国際ブッカー賞候補作紹介、今回はベネズエラ出身の作家Rodrigo Blanco Calderónによる"Simpatía"。 “Simpatía” の舞台はニコラス・マドゥーロ政権下のベネズエラ、多くの知識階級の人々がペットを置き去りにして出国していたころ。主人公の映画ファンUlises Kanは、妻Paulinaから国(と彼のもと)を去るつもりだというだとメッセージを受け取る。UlisesはPaulinaの出発に打ちひしがれるのではなく解放感を覚える。他の二つの出来事が彼の人生を更に混乱させる。かつての片想いの相手Nadineの帰還、義父Martín Ayala将軍の死。Ayalaの遺言書…