日産自動車が開発した電子制御トルクスプリット4WDシステムの名称。
ATTESA E-TSは「Advanced Total Traction Engineering System for All Electronic - Torque Split」の略。
BNR32型スカイラインGT-Rに搭載されて以来、現在でもR35型GT-Rやスカイライン、フーガ、ステージア、シーマといったスポーツタイプのエンジン縦置き4WDモデルに採用されているFRレイアウトの4WDシステム。
通常は後輪駆動(前:後=0:100)であり、必要に応じて(後輪がスリップする、前輪のトラクション不足など)湿式油圧(現行車両では電子制御)多板クラッチを用いたトランスファーの押し付け圧力を変える事により前輪に最適なトルク(最大50:50まで)を無段階で伝達する方式の4WDシステム。
前後4輪の車輪速度センサーや横Gセンサーや縦Gセンサー、及びステアリング蛇角センサーやABSとの総合制御を用い、作動タイミングをきめ細かくコントロールする事を可能としている。
これらの機能により、4WDながらFR的なコントロールを可能とし、スポーツ走行時における4輪のフル活用に貢献している。
更に、BCNR33型及びBNR34型スカイラインGT-Rの一部スペック(Vスペック)においては、それらに加え多板クラッチ電子制御式リアLSDを組み合わせた「ATTESA E-TS PRO」を用いて、前後だけでなく後輪左右のトルク配分をも可能としている。
関連キーワード:スカイライン、フーガ、ステージア、シーマ、GT-R、日産、4WD、BNR32、BCNR33、BNR34、R35