20th Century Women
1979年、サンタバーバラ。シングルマザーのドロシア(アネット・ベニング)は、思春期を迎える息子ジェイミー(ルーカス・ジェイド・ズマン)の教育に悩んでいた。ある日ドロシアはルームシェアで暮らすパンクな写真家アビー(グレタ・ガーウィグ)と、近所に住む幼馴染みで友達以上恋人未満の関係、ジュリー(エル・ファニング)に「複雑な時代を生きるのは難しい。彼を助けてやって」とお願いする。15歳のジェイミーと、彼女たちの特別な夏がはじまった。 (公式サイトより)
*1:未成年者の喫煙の描写がみられるが、親又は保護者の助言・指導があれば、12歳未満の年少者も観覧できます。
*2:Rated R for sexual material, language, some nudity and brief drug use.
8 (Wed). June. 2022 先日の記事に引き続いてカメラムーブメント、特にpush-in shot と pull-out shot について解説する。pull-out shot の代わりに push-out shot という呼称も耳にしたことがあるが、恐らくは誤りだと思われる。少なくとも pull-out shot の方が広く使われている名前だ。 また日本語でこれらのムーブメントを何と呼ぶのか、筆者は把握していないのだが、そのままプッシュインショット、プルアウトショットでも通用するのではないかと推測している。 カメラムーブメントには沢山の種類があるのだが、基本となるものは既に紹介し…
20th Century Women 私:2016年製作の映画『20th Century Women(邦題:20センチュリー・ウーマン)』を簡単に紹介してくれる? ChatGPT:もちろんです。2016年に製作された『20th Century Women』(日本では『20センチュリー・ウーマン』として知られています)は、マイク・ミルズが監督し、アネット・ベニング、グレタ・ガーウィグ、エル・ファニング、ルーカス・ジェイド・ズマン、ビリー・クラダップが出演しています。この映画は、1970年代末のサンタバーバラを舞台に、シングルマザーのドロシア(アネット・ベニング)が、息子のジェイミー(ルーカス・ジ…
午後、チネでフランシス・ハ。20センチュリー・ウーマンでグレタ・ガーウィグに胸をずっきゅん撃ち抜かれて早幾年、いつか観たいと思っていた主演作がまさか2024年にスクリーンで観られるなんて…!ありがとうチネ、わが最愛の映画館。これも閉館企画上映の一環と思うと悲しみも増すばかりですが*1、最後のセレクトがこれかと思うと勝手に誇らしい気持ちになります。嬉しい。けどやっぱりつらい。 年齢だけならとっくに立派な大人なのにあちこち抜けてて危なっかしくて金はないけどなんだかんだで毎日楽しい、という状況は明らかに身に覚えがあって、これがよくありがちな感じに凹んだりふてくされたり激昂したりする主人公を通して描か…
『ナイアド~その決意は海を越える~』 原題:Nyad 2023年製作/アメリカ映画/上映時間:121分/G/2023年10月20日日本公開/2023年11月3日Netflix配信開始 監督:エリザベス・チャイ・ヴァサルヘリイ&ジミー・チン 出演:アネット・ベニング ジョディ・フォスター リス・エヴァンス ほか 64歳でフロリダ海峡を泳いで渡るという偉業を成し遂げたスイマー、ダイアナ・ナイアドの実話の映画化です。 ダイアナの自伝を原作に、アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞した『フリーソロ』のエリザベス・チャイ・ヴァサルヘリィとジミー・チンが監督を務めております。 2024年・第81回ゴール…
原題は「Lady Bird」 これきっと、20代で見ていたら泣いていたな(笑) 年頃の娘のいる親御さんも、共感するものがあると思います わが子についつい嫌味ばかり言ってしまうのは心配してるから そのことが逆に本人のやる気を削いでしまう 円満で幸せそうに見える家族でも、中身は失敗と反省だらけ それくらい等身大でした ヒロインのレディ・バードは早く高校を卒業して 口煩い母親がいる家からも、こんな田舎町からも出て行きたい 特別な場所に行って、特別な人生を送ることを夢みています 処女だって早く捨ててしまいたい 初体験は素敵で特別なはずだから でも付き合った彼氏は、ただの遊び人でクズだった (シャラメが…
ハリウッド映画の終焉 (集英社新書)作者:宇野 維正集英社Amazon ハリウッド映画の終焉 (集英社新書)作者:宇野維正集英社Amazon ハリウッド映画が危機に瀕している。 配信プラットフォームの普及、新型コロナウイルスの余波、北米文化の世界的な影響力の低下などが重なって、製作本数も観客動員数も減少が止まらない。 メジャースタジオは、人気シリーズ作品への依存度をますます高めていて、オリジナル脚本や監督主導の作品は足場を失いつつある。 ハリウッド映画は、このまま歴史的役割を終えることになるのか? ポップカルチャーの最前線を追い続けている著者が、2020年代に入ってから公開された16本の作品を…
秋はスポーツがたくさんありますね。 仕事をしていると見れないこともたくさんありますが、リアルタイムで見ることができるときは気持ちが盛り上がります。 スポーツの話ですが、最近、岩手のマラソン大会で亡くなってしまった方がいました。 今年の気温は異常でもしかすると影響したのかもしれません。 幼い頃ですが、僕の父に関わる話です。今も父は健在ですが、いい話ではありません。 その日、父はマラソン大会に出ていました。 午後になって、運営委員会から連絡があって、「父が倒れて病院に運ばれた。」ということで家族で急遽向かったのです。 そして、待つこと数刻「亡くなりました。」と医者から告げられます。 泣いたのか、茫…
初めてこの映画の予告編をみたときは、「何じゃコリャ!誰がこんなもん観に行くんじゃ!」とフツーに思ったけど。まして日本じゃバービーなんてバタ臭い人形は根付かなかったし、そもそも日本だったらリカちゃんを、ちょっとクセのある満島ひかりとか二階堂ふみで実写化するとかそんな感じ?・・しかしそんな映画、観たいか?と。 なので絶対に観に行くつもりは無かった。 当初は単に、人形世界のバービーが人間世界にやってきてヒト騒動を起こすという、ディズニーの『魔法にかけられて』的な、ゆる系のファンタジー作品だと思ってたので、一ミリも興味が湧かなかった。しかしだんだんネット上では、日本での原爆ネタの炎上はともかく、本作で…
映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は401本目。タイトルはケネス・ブラナー監督による、2022年日本公開作品「ナイル殺人事件」。特典映像としては、「小説から映画へ」「アガサ・クリスティの世界」「時代を表すデザイン」「ケネス・ブラナーとポアロ」「未公開シーン」「劇場予告編」で、計51分が収録されている。「小説から映画へ」では、監督/主演のケネス・ブラナーが「人は謎解きが好きだ。謎解きと欲望が結びつけば、面白い作品になる。この映画は決して脳だけではなく、絶えず心も刺激してくれるんだ。今作の舞台はエジプトの空の下を優雅に進む豪華客船で、砂漠を越えナイル川を下って…
7月下旬の日記(2023年7月16日から7月31日分) 8月1日7時半ぐらいに起きた。バックパックにノートパソコンと1日分の着替えを入れて8時を過ぎてから家を出て渋谷に向かい、湘南新宿ラインに乗って大宮まで。新幹線はやぶさの自由席で仙台駅に着いたのは12時前、乗り換えで少し待ってから常磐線の原ノ町行きに乗って坂元駅まで。前日に経路を調べていたのでわりとスムーズだった。平日の午前中だけど、新幹線はけっこう混んでいた。 一冊の本を手にするということは、どうもそういうことらしい。自分のなかに何かの「種」、何かの「感覚」、おおげさにいえば何か「伝統」のようなものが、芽生えるのだ。それはそのときのものと…
久しぶりのチネで大いなる自由。60年代→40年代→50年代と3つの時点を行き来しながら限られた登場人物たちの繋がりを静かに、時に抉るように追っていく構成はやや起伏に乏しく淡々としているだけに、ここぞの場面でのギアの入り方が強く印象に残りました。特に中庭のシーン、主人公を中心にぐるぐる回るカメラワークのドライブ感ときたら!フライヤーの左のほうに小さく開けられた穴の意味を理解した瞬間はゾクッとしたし、やけっぱちにも諦めにも微かな希望にも見えるラストシーンから静寂のエンドロールを見つめている間じゅうずっと、混乱に満ちた余韻が胸の中を渦巻いてました。ふいー。何を書いてもネタバレになりかねないので感想は…
引用元:yahoo!映画-yahoo! JAPAN ストーリー 登場人物・キャスト 感想 予告 ストーリー 2002 年、カリフォルニア州サクラメント。閉塞感溢れる片田舎のカトリック系高校から、大都会ニューヨークへの大学進学を夢見るクリスティン(自称“レディ・バード”)。高校生最後の 1 年、友達や彼氏や家族について、そして自分の将来について、悩める17 歳の少女の揺れ動く心情を瑞々しくユーモアたっぷりに描いた超話題作! 引用元:https://filmarks.com/movies/64154 「フランシス・ハ」「20センチュリー・ウーマン」などで知られる女優のグレタ・ガーウィグが、自身の出…
ホアキン・フェニックス×マイク・ミルズ監督×制作A24 「C'MON C'MON」 観る前からオシャレな香りが漂ってくるような作品でしたが…やっぱりオシャレ映画でした。とにかくモノクロの映像が美しかったです。 モノクロにしたのは男と少年の話を寓話的に、より映画的にしたかったからだとか。 ホアキン・フェニックス演じる独身の男ジョニーと9歳の甥っ子ジェシーが、アメリカの都市をめぐる旅。2人の会話劇中心のとてもシンプルな物語です。 デトロイト、ロサンゼルス、ニューヨーク、ニューオリンズ 引きで上空から撮られた街の景観が美しく、区画整理されて碁盤の目にレゴブロックが並んでいるような街並みは日本ではあま…
『アルマゲドン・タイム ある日々の肖像』(Armageddon Time) [2022年アメリカ] 1980年、ニューヨーク。白人の中流家庭に生まれ公立学校に通う12歳の少年ポールは、PTA会長を務める教育熱心な母エスター、働き者でユーモア溢れる父アーヴィング、私立学校に通う優秀な兄テッドとともに何不自由なく暮らしていた。しかし近頃は家族に対していら立ちと居心地の悪さを感じており、良き理解者である祖父アーロンだけが心を許せる存在だ。想像力豊かで芸術に関心を持つポールは学校での集団生活にうまくなじめず、クラスの問題児である黒人生徒ジョニーは唯一の打ち解けられる友人だった。ところがある日、ポールと…