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黒沢進

(音楽)
くろさわすすむ

日本ポピュラー音楽考古学者、一般的にはGS研究家として知られた。過去の音源や文献を掘り起こし、書籍またはCDとしてまとめ、我が国のポピュラー音楽史において多大な貢献をした。範疇はティーンエイジ・ミュージックで、1950年代のカントリー&ウエスタンから1970年代初頭のフォークまで。名刺の肩書きは長らく“日本ロック史家”を使用し、自ら“音楽評論家”を名乗ったことは一度もない。「B級GS」「カルトGS」「一人GS」などのコンセプトを創出。2007年4月19日逝去。
なお、色吉音吉、星山金子、焼石水夫、ケンモ・ホロロなどの変名もあった。

1954年6月5日秋田県生まれ。1979年3月、中央大学文学部哲学科社会学専攻所定の課程を修了。卒業後は出版社、アスク(後のアスク講談社)の総務部に勤務するが、1980年、ふとしたきっかけで我が国の音楽の調査研究を本格的に開始。1981年にコピー製本の「私家版 GSディスコグラフィ」を流布し、1982年8月に「資料・日本ポピュラー史研究(上巻)」、1983年1月に「同(下巻)」を自費出版、各方面から注目を浴び、その後も続編を発刊した。退社後、1986年1月には一般書籍「熱狂!GS図鑑」を発表、本格的な文筆活動に入り、10月から「週刊 平凡パンチ」にて連載を開始。1989年3月には研究成果を総括した「日本の'60年代ロックのすべて」を自費出版した。会員制新聞「GS通信」を発行しながら、原稿の執筆や過去音源の再発、“GSシネクラブ”名義での映画上映企画にも従事。そして、「日本フォーク紀」(1992年12月)、「日本ロック紀GS編」(1994年10月)という前代未聞の奇書を発表、後世に多大なる影響を及ぼす。その後も、「ルーツ・オブ・ジャパニーズ・ポップス」(1995年12月)などを監修、並行しながら“カルトGSコレクション”ほか、多くのCD再発シリーズを手がけた。その解説数は変名を含め200枚を越える。2007年4月19日、肺炎のため秋田県大仙市の病院で逝去。享年52歳。

『(HotWax責任編集)黒沢進 著作集』(シンコーミュージック刊)より抜粋

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