一昨日、2回目のワクチン接種を受けたあと、疼痛と発熱にみまわれました。カロナール錠を服用し、YouTubeで音楽を聴きながら微睡むうちに、どういった巡り合わせなのか、ヘッドホンから流れてきたのは斉藤哲夫の”悩み多き者よ"。 www.youtube.com そして、ほぼ半世紀ぶりに聴くメロディに触発されたのか、10代の終わりごろ頻りに口ずさんだ詩句が、だしぬけに脳裡を満たしたのでした。荒地派の詩人・鮎川信夫の”死んだ男”です。 たとえば霧やあらゆる階段の跫音のなかから、遺言執行人が、ぼんやりと姿を現す。──これがすべての始まりである。 遠い昨日・・・ぼくらは暗い酒場の椅子のうえで、ゆがんだ顔をも…