伊豆箱根鉄道駿豆線は伊豆箱根鉄道の鉄道路線で、三島駅−修善寺駅間19.8kmを結ぶ単線電化路線。
豆相鉄道として1898年に三島町駅(現・三島田町駅)−南条駅(現・伊豆長岡駅)間が敷設された事に端を発する。
駿豆線沿線には高校と観光地が数多く存在し、また沿線より三島、沼津、首都圏方面への通勤通学客もいる事から、全線に亘って通勤通学と観光という2つの大きな需要が生じている。
その為、時間帯や日によっては通勤客と学生と大きな荷物を持った観光客、それに地元のお年寄りや買い物客等も混在する様子が見られ、それなりの活気が感じられる。
線内の駅を以下に示す。*1
駅番号 | 駅名 | よみ “えき”は略 |
距離(km) | 特急停車 | 構内配置 |
---|---|---|---|---|---|
IS01 | 三島駅 | みしま | 0.0 | ○ | 2面3線(駿豆線) |
IS02 | 三島広小路駅 | みしまひろこうじ | 1.3 | レ | 1面1線 |
IS03 | 三島田町駅 | みしまたまち | 2.0 | ○ | 2面3線 |
IS04 | 三島二日町駅 | みしまふつかまち | 2.9 | レ | 1面1線 |
IS05 | 大場駅 | だいば | 5.5 | ○ | 2面3線 |
IS06 | 伊豆仁田駅 | いずにった | 7.0 | レ | 2面2線 |
IS07 | 原木駅 | はらき | 8.5 | レ | 2面3線 |
IS08 | 韮山駅 | にらやま | 9.8 | レ | 2面2線 |
IS09 | 伊豆長岡駅 | いずながおか | 11.4 | ○ | 3面4線*2 |
IS10 | 田京駅 | たきょう | 14.2 | レ | 2面3線 |
IS11 | 大仁駅 | おおひと | 16.6 | ○ | 1面2線 |
IS12 | 牧之郷駅 | まきのこ | 18.6 | レ | 2面2線 |
IS13 | 修善寺駅 | しゅぜんじ | 19.8 | ○ | 2面4線(+側線) |
以上、計13駅があり、中間駅は三島広小路駅、三島二日町駅を除く9駅に交換設備がある。また三島田町駅、大場駅、原木駅、伊豆長岡駅、田京駅は駅構内に3線以上を有する。
朝のラッシュ時などは、この充実した交換設備を用いて10分間隔という単線としては高頻度の運転がされている。
なお、全線に亘ってCTCによる運行管理が行われている。
営業用車両の編成は全て2M1Tの3両編成となっており、駿豆線には3形式11本33両が在籍する。
自社オリジナルの車両の比率が高く、駿豆線においては3000系6本*3、7000系2本の2形式8本24両が在籍、その全てが東急車輛製。
残る3本9両は西武701系を譲り受けて自社大場工場にて改造した1100系である。
系式 | ←修善寺 | 編成表 | 三島→ | 製造年 | 備考 |
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1100系 | 2005 | 1010 | 1009 | 1967年(1989年譲受) | |
1100系 | 2006 | 1012 | 1011 | 1966年(1989年譲受) | |
1100系 | 2007 | 1014 | 1013 | 1965年(1990年譲受) | |
3000系 | 3501 | 3002 | 3001 | 1979年 | |
3000系 | 3502 | 3004 | 3003 | 1980年 | |
3000系 | 3503 | 3006 | 3005 | 1981年 | |
3000系 | 3504 | 3008 | 3007 | 1982年 | |
3000系 | 3505 | 3010 | 3009 | 1987年 | ステンレス製車体 |
3000系 | 3506 | 3012 | 3011 | 1997年 | ステンレス製車体 |
7000系 | 7501 | 7301 | 7101 | 1991年 | ステンレス製車体 |
7000系 | 7502 | 7302 | 7102 | 1992年 | ステンレス製車体 |
※1100系の製造年は西武701系としての製造年
※斜字はロングシート車、太字は転換クロスシート車、その他はセミクロスシート車
運行形態は車庫がある大場始発の列車が朝方に数本存在するのを除き、三島〜修善寺を終日往復する形となっており、途中駅止まりの列車は定期列車では現在存在しない*4。
また列車種別も、後述する特急踊り子号を除けば現在では各駅停車のみ*5となっている。
全線の所要時間は各駅停車で約32分、特急踊り子号で約26分。
JR東日本から特急踊り子号が乗り入れており、駿豆線内に限り特急料金不要で乗車可能である。
駿豆線内の停車駅は 三島−三島田町−大場−伊豆長岡−大仁−修善寺 である。
駿豆線に乗り入れる踊り子号は田町車両センター所属の185系C編成を使用。2M3Tの5両編成でグリーン車は連結されていない。
なお、駿豆線内における各駅停車の追い抜きは無い。
踊り子号は毎日運転の定期列車が2往復あり、更に休日を中心に最大で2往復が増発される。なお、踊り子号同士の駿豆線内でのすれ違いは、踊り子109号の運転日に限り12時36分頃に牧之郷駅にて109号と108号のすれ違いを見る事が出来るのみである。
なお、大場駅に車両整備施設がある関係上、大雄山線の大規模な車両整備が行われる際には、小田原から三島まで該当車両の甲種輸送が行われる。
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