風連湖は、北海道東部・根室半島の付け根に位置し、直接根室湾に面する汽水湖。野付風蓮道立自然公園に含まれる。
面積は59.01km²で、北海道根室市、野付郡別海町にまたがっているが、水面は境界未定。
湖口に存在する砂州である春国岱(しゅんくにたい)はアイヌ語の「シュンク・ニタイ」(エゾマツ林)が由来である。砂丘とは言っても標高はわずか3メートル未満で、3列で構成された砂丘と砂丘の間に湿地があり、砂丘の微高地には針葉樹を主体とする森林が形成されている。このように春国岱は海岸側から、砂浜、草原、森林、塩性湿原、干潟とグラデーション状の地形になっていることから、多種多様な生態系を備えており、特に砂丘(微高地)上のアカエゾマツの森林は海岸近くの標高の低い場所に形成された世界的に珍しいものであり、地名の由来ともなっている。
周囲には湿地帯が広がり食糧が豊富であること、陸上を徘徊する捕食者にも襲われにくいこと、隠れ場所となる植生が存在することなどから、タンチョウの営巣地や渡り鳥の飛来地になっている。このため風蓮湖・春国岱ともに2005年にラムサール条約登録湿地となった。