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非球面レンズ

(サイエンス)
ひきゅうめんれんず

光学用語。通常球面に加工されるレンズの表面を、球面ではない形状に加工したレンズ。


カメラ分野のテクノロジーとして有名だが、一般にはメガネレンズとしての方が身近である。英語ではAspherical Lens(アスフェリカルレンズ)と呼ばれる。現在では撮影用レンズ(各種スチルカメラ、ムービーカメラ)、メガネレンズ、半導体露光用ステッパーレンズ、光学ディスク用ピックアップレンズなどに採用され、その技術革新は目覚ましい。


旧来の光学設計では複数枚のレンズを用いてレンズの収差(弱点)補正を行っていたが、非球面レンズを適切に用いることで構成を減らし簡素化、または光学性能の向上が期待できる。またメガネレンズ分野では非球面レンズを用いることで単玉としての屈折率を上げ、いわゆる「度」の強さの割には薄いレンズを仕上げることが出来る。

主な加工方法

研削 レンズを直接切削研磨する
精密ガラスモールド 軟化させた光学ガラスを精密に型押しして成形する
複合型 ガラスに紫外線硬化樹脂などを一体成形し非球面部分を形成する
プラスチックモールド 光学用プラスチックを精密に型押しして成形する


加工技術の革新と普及

かつて非球面レンズは研削でしか製造することができず、高価で極めて特殊な用途(口径比の明るい撮影レンズなど)に限定されていたが、超精密な金型成形の技術革新により低コストの製造技術が確立し、急速に普及した。現在では比較的安価な量産品である「レンズ付きフィルム」にもプラスチックモールドによる非球面レンズが採用されている。

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