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隔離壁

(一般)
かくりへき

アパルトヘイト・ウォール

イスラエルが占領地のパレスチナ住民を閉じ込めるように建設している障壁。
新聞等メディアではフェンスと呼称されることも多いが、フェンスというよりも恒久的な形態の障壁施設である。
誤解を招く「フェンス」という言葉
最近、イスラエル最高裁、国際司法裁判所で違法判決が出た。
http://www.asahi.com/special/MiddleEast/TKY200407090360.html

関連サイト
http://give-peace-a-chance.jp/wall/
http://plaza17.mbn.or.jp/%7ECCP/wall/wallf.html
http://palestine-heiwa.org/wall/wall.html

Q1:問題になっている「隔離壁」とは何でしょうか?


A: イスラエル軍が、ヨルダン川西岸地区のパレスチナ人人口が多い土地を取り囲むように建設している障壁のことです。イスラエル側では「テロリスト」の侵入を阻止するための「安全フェンス(security fence)」と呼んでいます。その構造は、町などの人口密集地域は8メートルに及ぶ壁が建設されたり、人がいない場所は電流が流れるフェンスが建設されたりと場所によって違いますが、単なる壁またはフェンスではなくて、人の通過を阻止する様々な設備を備えた帯状の地帯です(詳細は"FACT SHEET" PENGON参照)。

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Q2:なぜ「隔離壁」が問題なのですか?イスラエルとパレスチナの国境線なら分離して当然では?


A: 問題は幾つかあります.最大の問題は、壁が第一次中東戦争の停戦ラインである「グリーン・ライン」に沿って建設されているわけではなく、ヨルダン川西岸地区の中に深く食い込んでいることです。この地域は、1967年の第三次中東戦争でイスラエルが占領しましたが、国際社会はイスラエルがこの地域から撤退するように求めています(国連安保理決議242号1967年11月)。また、壁の建設のために土地が接収され、多くのパレスチナの民家や農地が破壊されています。

 現在公表されている計画では、ヨルダン川西岸地区の約半分が壁のイスラエル側になり、実質的にイスラエルに併合されることになってしまいますが、これは国連決議に違反しています。また、壁の建設は、占領地の財産接収や占領民の強制移送を禁止した国際法(ハーグ陸戦規定1907年、ジュネーブ第四条約 1949)にも違反します。


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Q3:そのとき西岸のパレスチナ人はどうなってしまうのですか?


A: 西岸のパレスチナ人の16%が壁のイスラエル側に住むことになり、パレスチナ人のコミュニティから切り離されて生活が困難になり、最終的には移転を余儀なくされると思われます。(すでに壁の外に取り残された人々については「追放は徐々に」(アミラハス),及び「悪い壁」(ニィブ・ゴードン参照)。また、壁の近くには、住居は壁のパレスチナ側で、所有する農地はイスラエル側という人たちがいて、その人たちは自分の農地に自由に行けなくなります。

さらに、壁はパレスチナ側の土地を分断するように建設されています。すでにカルキリアの街は壁に取り囲まれてしまいました(「建設中の治安壁がおとす長い影」ジョナサン・クック参照)。壁は西岸地区をエルサレムをはさんで北と南に分断する予定です。つまり、南のヘブロンやベツレヘムに住む人は、イスラエルの検問所を最低二回通過しないと北のジェニンやナブルスに行けなくなります。今後入植地とバイパス道路を防衛するための壁の建設が進めば、分断は北と南のブロックを細分するようにさらに進むでしょう。

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