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降着円盤

(サイエンス)
こうちゃくえんばん

天文学専門用語。
宇宙で光っているものといえば、核融合によって光っている「恒星」を挙げる人は比較的多いが、より効率よくエネルギー開放しているのは「降着円盤」であることは意外に知られていない。
ある重力源にガスが落ち込もうとする時、ガスが角運動量を持っていれば重力源のまわりをぐるぐる回ることになる。大量のガスが同じ角運動量をもっていれば、そのガスは、従って、中心天体の周りに「円盤」を形成する。この円盤内ではガスの粘性を触媒に、内側のガスは角運動量を外側へと輸送され、角運動量を失った内側のガスは中心へと落ち込む。この時、ガスが失った重力エネルギー分はガスの内部エネルギーに転化され、温度が上昇し光を発生させる、と考えられている。即ち、ガスの重力エネルギーを開放し、降着円盤は明るく輝く。
もともとは星の核融合では理論的に明るさが足りないクエーサーと呼ばれる遠方銀河のエネルギー源を説明するために発展した概念。ブラックホールを研究する、という時は大抵、ブラックホールの周りの降着円盤を研究する、というのと同意。ブラックホールだけでは光らないので研究のしようがない。地球も、もともとは太陽の周りにあった降着円盤(原始太陽系円盤とも呼ばれる)が進化してできたもの。


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