歴史学者。専攻は中世ドイツ史。
1935年生まれ。一橋大学卒業。
中世ヨーロッパにおける刑吏など被差別階級に関する研究で知られるが、後年は、独立した個々人によって構成される西洋キリスト教文化圏の「社会」とは異なる、日本特有の「世間」論に基づく日本人論を主な論題とした。
代表的著作に『ハーメルンの笛吹き男』(平凡社)、『物語ドイツの歴史』(中公新書)、『「世間」とは何か』(講談社現代新書)、『「教養」とは何か』(講談社現代新書)、『いま「ヨーロッパ」が崩壊する』(カッパ・サイエンス)、『西洋中世の愛と人格―「世間」論序説』(朝日新聞社)、『世間学への招待』(青弓社ライブラリ−)他多数。
筑摩書房より『阿部謹也著作集』が刊行されている。
2006年9月4日死去。