一般には、国内の開発・発展を優先する立場から、国内の政治的欲求を強圧的な手段で抑えて独裁政治を行うこと。
ただし、この単語は学問的に厳密な定義はなされておらず、また、世界的に見ても一般的な用語ではない。
例えば「独裁政治」と言っても、実体は官僚支配であったり、権威主義的政権のことであったり、経済的利権を何らかの形でばらまいて政権を維持する利益誘導政治であったりと一様ではない。また、形式上議会制民主主義が維持されていても長期安定政権によって開発主義的な政策が行われていた場合にこう呼ぶこともあり得る。
また、一般に開発独裁政権で実施されて成功されたとされる、成長分野に国家の指導・監督の下に資源を集中して経済成長を図る、といういわゆる傾斜生産的な活動が本当に経済成長の源泉だったのかという点も検討が必要であろう。
中華民国や大韓民国は経済の発展により、民主化運動が起きて独裁体制は終了した。一方、シンガポールでは経済発展を遂げた現在においても続いている。