AI(人工知能)とロボットとの付き合い方について、現代の日本の状況や世界的状況をを踏まえて、多分野の研究者6人が集うことで成立した新時代の倫理観をめぐる論文集。 全体的な印象として倫理は経済効率とは相性がよくないということがすべての人の発言から感じとれるのだが、経済効率的には正しくないが心地よく持続可能な道について気にかけ考える必要性を問うているところに本書の狙いはあるのだろう。 技術の発展を推進しつつ弱肉強食の資本主義の論理の先に予想される展開とは別のありようについて先端的知性がそれぞれ検討しているところが見られる。基本的には幅広い共生を可能にするコモンズの世界への誘導が基調路線となっている…