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鉄道ピクトリアル

(読書)
てつどうぴくとりある

[英語表示] THE RAILWAY PICTORIAL
鉄道ピクトリアルは、株式会社電気車研究会が発行する月刊の鉄道趣味雑誌。
1951年創刊。
現存する日本の鉄道趣味雑誌の中では『鉄道模型趣味』に次いで古く、実物の鉄道を対象とする雑誌に限っていえば最古の歴史を持つ。
国際定期刊行物に指定されている。ISSN0040-4047
なお、電気車研究会は登記上の社名以外に「鉄道図書刊行会」の呼称を用いており、一般読者にはこの名の方が知られている。

概要

後発の『鉄道ファン』の「美しい鉄道写真」といったイメージ、『鉄道ジャーナル』が創刊当時に掲げたジャーナリズム重視のスタイルと違い、趣味誌ではあるものの学術誌的な要素も内含し、鉄道の技術要素を深く掘り下げ、綿密な調査と豊かな知見に基づいて執筆された記事が多く、専門的で資料性の高い内容に定評がある。各記事の執筆者のプロフィール(氏名のほか肩書も)が公開されることが多いため、読者が記事の信頼性を評価することが可能になっている。
そのため他の鉄道雑誌に比べ、文章に重点がおかれ、カラー刷りページが少ないという特徴があった。なお、2007年からニュースは全てカラー刷りに変更となっている。また、以前は活版印刷による微妙なでこぼこができるほどの薄い用紙を使用していた。
最近の傾向としては、「115系電車」のような車両形式別の特集、「四国の鉄道めぐり」や「北陸本線」のような地域・線区に的を絞った特集、「グリーン車」や「1等寝台車」、「食堂車」「ビュフェ」のような車両の用途・等級別に資料や情報を網羅した特集、「車両のドア」や「行先方向板」のようにパーツ・備品にスポットを当てた特集などが目立つ。
2006年11月号(782号)の特集「ターミナルシリーズ 上野」は、今後東京・新宿・名古屋・大阪などへ発展することが期待される。また、2008年6月号(804号)の特集「SLブーム」は、蒸気機関車そのものではなく、1970年前後の鉄道趣味界に湧き起こった社会現象の分析と、当時の回想録を中心としたものであった。このような特集は他誌も含めて類例はないものと思われ、その意外性が注目された。

増刊号

通常号のほか増刊として、「鉄道車両年鑑」「私鉄特集」を発行している。
私鉄特集は、「京阪電気鉄道」のように、当該会社1社のみにテーマを絞っている。この刊行は、新線開通などで大きな変化があった会社を中心に、おおむね1社につき10年周期である。これは当該会社の全面的な協力で刊行されるので、トップへのインタビューが掲載されるのが慣例となっており、現状紹介の記事も会社側の担当者が直接執筆するケースが多く、記事の資料性や正確さを高めている。余談だが、「私鉄特集」はこのような協力体制で発行されるため、当該会社沿線では書店はもちろん、駅売店でも販売されるケースもある反面、沿線以外の遠隔地では入手が困難な場合も多い。
また2002年からは過去のバックナンバーなどを再編集した「アーカイブスセレクション」の刊行が始まった。これも、「国鉄ダイヤ改正」(1950・1960・1970の3分冊で刊行)や「路面電車の時代1970」のような分け方と、「小田急電鉄」(全2巻)や「東京急行電鉄」のように、私鉄を会社別に刊行する方法の二通りが見られる。

編集長

初代編集長は本島三良、二代目編集長は電気車研究会初代社長でもある田中隆三。現編集長は今津直久(1989年7月号〜)

編集委員

社外から編集委員を選任し、企画・編集等に関して助言を受けている。2009年8月現在は次に挙げる各氏である(50音順)
・青木栄一
・生方良雄
・海老原浩一
・沢柳健一
・曽根悟
・西野保行
・宮田道一
・和久田康雄

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