ミステリについて考えようと思ったので不完全性定理の概要は再確認したいと思って手に取ったけどなかなかわかりやすかったと思う。小説や伝記風の記述もあって飲み込みやすい。 第一に紹介されたカントールにおいて、順序数と濃度の概念を導入する。順序数は自然数を無限に並べたときの順番を意味する。濃度は集合同士の大きさを比較する概念である。カントールは自然数の集合の大きさをℵ0とする。次に自然数の集合の全ての部分集合の集合をℵ1とする。 順序数と濃度は有限集合の場合は一致するが無限集合の場合は異なる概念である。例えば{1, 2, 3, ……, ω }の濃度はℵ0で順序数はωである。しかしこれを並べ直した{2,…