ある N×N 行列 A があったとき、A と積をとると N×N 単位行列 になる行列 X のことを、A の逆行列と呼ぶ。 全ての N×N 行列に逆行列が存在するわけではない。逆行列が存在する行列の事を特に正則行列と呼ぶ。 一般には行列の積は可換ではないが、正則行列とその逆行列の積は交換しても単位行列になる。
さて、5次の魔方陣世界には、対称魔方陣であり、かつ、完全魔方陣であり、さらに正規相愛魔方陣である魔方陣が全部で4種存在していました。そして、それらにはそれぞれ単位行列変換行列というものが存在しています。
さて、前回、わたしたちは「謎の格子体ミステリアスX」なるものと出会いました。 この分数だらけのいかめしい格子体は、その見かけほどには醜悪ではなく、その証拠に1という数を通してみると、このような美しい紋様が浮かびあがってきます。
今回は5次正規相愛魔方陣にとっては、きわめて重要な格子体をご紹介したいと思います。
3.Dマトリクス さて、応力テンソルについて頭に入ったところで(いや、私もちゃんと分かってるか疑問ですが)、次にひずみの関係式を応力テンソルを使って表します。このときに使うのがDマトリクスという行列です。 まず、引っ張りによるひずみを考えます。 ヤング率の材料にx方向に引っ張り応力が生じたときのx方向のひずみは、フックの法則から、 と表すことができます。このとき、x方向は伸びますが、y方向には縮むという現象が生じます。同様に、z方向に伸びたときにも、y方向は縮みます。このときの縮み量は、ポアソン比を使って、 と表すことができます。 つまり、x方向のひずみは、引っ張り応力による伸びと、y方向及び…
数値計算で逆行列の計算を避けましょうというのはもはや常識と思います.例えば,givenの行列AとBについて,C = inv(A) * B を計算したいときは,左除算演算子\を使って using LinearAlgebra C = A \ B とした方が速いです.実際に using BenchmarkTools n = 6000 A = rand(n,n) B = rand(n,n) @btime inv($A) * $B # 3.458 s (8 allocations: 552.29 MiB) @btime $A \ $B # 2.206 s (6 allocations: 552.29 M…
非線形最小二乗問題を解く上で、 1次近似を使う最急降下法 2次近似を使うニュートン法 ニュートン法のヘッセ行列をヤコビ行列の積で近似するガウスニュートン法 ガウスニュートン法と最急降下法を上手く混ぜるLevenberg-Marquardt法 と整理できて、これらを実装してみる。 サンプルの関数としてお馴染みのRosenbrock functionを使う。 (1, 1)のところに極小値が存在する。 これに対してPyhtonで各種最適化手法を実装した。Line Searchなどは使わず、Levenberg-Marquardt法でもλの混合具合の調整などはせず、かなりシンプルに関係を把握する目的のコ…
今日は昨日から数学試験対策をした。おそくまで眠れなかった。 基本的な微積分だったが、3変数ラプラシアンの計算を焦ってできなかった。 あと量が多い。 1-1 合成関数の微分 1-2 ラプラシアンの計算 おそらく極座標で楽になる 1-3 サイズ3の逆行列 1-4 固有値と固有ベクトル 1-5 確率 2-1 極限 区分求積 2-2 数列の和 3-1 互いに独立な確率変数 [0,1]一様分布 a b cとしたときの 二次方程式が実数解を持つ確率空間の体積設定をして重積分 3-2 確率漸化式 変遷型 偶奇で分ける 4-1 (時間足りず 朧げ) n個のサイコロを投げて1がk個出る確率変数Xを設定 4-2 …
ちょっと新たな試みで、数学の小ネタの雑談コーナーをはじめるよ!急にどうした!?この前、とらじろーさんのブログ を読んで触発されたので……。僕も数学の楽しさを再発見できたらなーと思ったのでした。なるほど。そんなわけで今日は、行列の固有値・対角化について、まったり話そうと思うよー。
前回のあらすじ 境界曲線の特徴 2次のテイラー展開の数値計算 楕円の方程式とテイラー展開の関係 シミュレーションの結果を心眼でみる まとめ 前回のあらすじ 前回では「スクラッチカードシミュレーション」の結果を分析し、条件を満たす領域の境界を抜き出す作業を数値的に行なった。その結果、滑らかな曲線とおぼしき境界線が出てきた。これがどんな方程式によって作り出されているのか、今回は数値的に求めてみたい。 境界曲線の特徴 パッとみた感じは、$x=0$の頂点を持つ放物線のように見える。しかし、$(x,y)=(1,1)$の近傍で傾きが無限大、つまり垂直な直線が曲線の接線になっているように見えるので、これは放…
今度こそ、四色定理をエレガントに証明する。 (追記:すんごい自信持って書き直したのに、間違ってる気がしてきました。ていうか間違ってる。なんか(頭が)おかしいなぁ…) (追記2024-03-26:間違いついでにせっかくだから、今日わかった事書く) 辺3彩色可能な3正則グラフのサイクル頂点行列は、各行の成分の和が0になるように列の符号を変更したあと全行対角化したあとに、何と行の符号をうまく選べば、列の成分の和を全て非0にできる:別の言い方をすれば、対角化されてない部分の下の単位行列を配置して、行の符号をうまく選べば列の成分の和を全て0にできるって事。 なら当然、対角化部分の下、つまり付け加えた単位…
結論から言えば、「与えられた連結な3正則グラフが辺3彩色可能、すなわち、次数3の頂点のみからなる連結なグラフが辺3彩色可能ならば、そのグラフにさら次数2の頂点を丁度2個付け加えた連結なグラフもまた辺3彩色可能である」事と、四色定理は同値である。
はじめに 鏡映変換を2回行うことで回転変換は実現できるという記事で2つの鏡映変換から回転を生み出したわけですが、 この逆はできるんかとちょっと気になったので考えてみました。 (本記事は参考リンクの続編的な記事です。) 導出(※一意には定まらないことに注意してください) 回転軸 、回転角 から 2つの鏡映変換を表す、原点を通る平面の法線ベクトル を求めるというのが今回やりたいことです。 です。幾何的に考えてみます。 先に を求めてみます。 は を法線とする原点を通る平面上のベクトルです。(なので、 は一意には定まりません。) 最終的にはプログラムに落とし込むことも考えてアルゴリズムを書きます。 …
この記事では状態方程式表現されたシステムの状態フィードバック制御についてまとめます。状態方程式表現されたシステムの最適レギュレータについて説明した動画を最下部に置いています。 なお、状態フィードバック制御の全体像は次の記事でまとめています。 状態フィードバック制御・状態方程式に基づく制御のまとめ 最適レギュレータの状態フィードバック制御構造 最適レギュレータの考え方 最適レギュレータ問題の解 数値例を用いた最適レギュレータの検証 関連動画 MATLABシミュレーションによる最適レギュレータ 関連ページ(最適制御) 自己紹介 最適レギュレータの状態フィードバック制御構造 それでは状態フィードバッ…
複素数対応・任意の正方行列を計算するアプリ「n次行列計算」をリリースしました! このアプリでは任意の正方行列の行列式、逆行列、固有値、固有ベクトルを求めることができます!複素行列や、固有値が複素数になる場合にも対応しており、現在App Storeで配信されているアプリでは、唯一の機能となっております! 通常は200円で配信しておりますが、この春大学に入学する大学生のために4/30まで『無料セール』を行なっております。新大学生も、そうでない方もこの機会にぜひダウンロードしてください! ダウンロードはこちらから↓ 【アプリの特徴】 このアプリには大きく分けて7個の特徴があります! 1.複素数に対応…
書籍「ベイズ信号処理(関原 謙介)」の「第10章 数値実験」の計算例をPythonで実行しました.問題設定やアルゴリズムについては書籍を参照してください.ベイズ信号処理 ―信号・ノイズ・推定をベイズ的に考える―作者:関原 謙介共立出版Amazon出版社のページで正誤表やMATLABコードが公開されています.MATLABコードをそのままPythonにしてもうまくいかず,試行錯誤が必要でした. ベイズ信号処理 - 共立出版この記事の続編です: ライブラリ データ生成 ミニマムノルム解(EMアルゴリズム) メモ ライブラリ import numpy as np from scipy import l…
この記事では状態方程式に基づく制御について1つの記事にまとめます。状態フィードバック制御の個々のトピックの詳細を説明した記事へのリンクは都度貼っています。 状態方程式の基本事項 可制御性と可観測性 可制御性 次数ごとの可制御性行列 可観測性 次数ごとの可観測性行列 同値変換による状態座標の変更 同値変換の前後で保存される性質 状態方程式の同値変換手順 極配置による状態フィードバック制御 状態フィードバック制御と自律系 配置された極と制御性能 スカラシステムの極と応答 極と安定性 極配置と制御性能 可制御正準形の極配置 可制御正準形の制御則と構造 2次の場合の特性方程式 最適レギュレータによる状…
はじめに NTTドコモ サービスイノベーション部の中村圭佑です。普段の業務では画像認識や生成系AIに関する研究開発を行っています。ネット上の日本語記事で数値的な逆行列の計算方法を網羅した記事が少ないなぁと感じたので備忘録的に書いておこうと思います。今回はプログラムと簡単な説明を添えて紹介していきたいと思います。一般的に使われるロバストな手法とそうでないものを分けて示します。逆行列一つとっても様々な計算方法があるため、とても面白いですヨ。 何故、逆行列を計算する必要があるのか??? 逆行列の計算は数学、工学、科学、経済学など多岐にわたる分野で重要な役割を果たしています。逆行列を理解し計算すること…
朝9時半から夜8時まで、5個会議がありました。 会議中、外を見ながら、この世界にはお母さんがいないんだ…と思ってしまいます。 寂しくて、心がキューって締め付けられていきます。 そして、みんなが普通に過ごしていることがすごくつらいです。 死別がつらい、って誰にも言えない。 楽しそうにしている人に付き合わなくちゃいけない。 会議をすべて終えて、話を聞きますよ、と言ってくれた事務の人のところに行きました。 いつぶりでしょう、2回目です。2月7日ぶりでした。 でも、カウンセラーに行くこと、勧められると寂しくなってしまいます。 以前よりひどくなっている、と。 カウンセラー勧められるのって、もう来ないでっ…
Sを使い始めるまでは、逆行列とか固有値とかのプログラムは自分で書いていました。いまではちょっと考えられないようですが、LU 分解の pivotting とか知らなければ一生知らないようなテクニックも必要でした。 そんな中 Numerical Recipe という本が出て、この本はもともと Fortran コードだっったものを C に直したものです。Fortran がベースになっているので添え字は 1 からはじまり、C のプログラマとしてはなんか気持ち悪いことになっていますが、添え字の変更は大量のバグを生むことになるのでいたしかたなかったでしょうか。 Numerical Recipe の行列計算…
具体例は→ ノート:2次元の線形写像の幾何学的な意味 (2) - 滴了庵日録 2次元の線形写像 2×2行列(2次正方行列) で表される。 図形を原点を中心に変形させる。変形は伸縮と剪断と回転からなる。 原点(0,0)は動かない。(平行移動はしない) 伸縮は、原点を中心とした、任意の2方向への、各々任意の倍率の伸縮。 1方向の倍率がゼロであれば、変形後の図形は線になる。(つぶれる) 2方向とも倍率がゼロであれば、変形後の図形は点になる。(つぶれる) 1方向の倍率がマイナスであれば、変形後の図形は裏返る。(鏡像になる) 2方向とも倍率がマイナスであれば、180度回転と同じことである。 剪断は原点を…