イギリスの外交官ロバート・クーパーは、国家の形態をプレ近代国家・近代国家・ポスト近代国家の三つに区分しています。*1 名称だけでもわかりそうですが、クーパーの説明を要約します。プレ近代国家とは、正当に国家が暴力、を独占できていない不安定で脆弱な国家、としています。近代国家は、ナショナリズムと好戦的な性質、自国を保障する手段としての軍事、を有しています。そして、国内に対しても、外交政策と同等の監視、によって支配しようとしています。ポスト近代国家は、EUが典型です。国家の相互依存、国境を重視しない、という特徴があり、つながりの強化のために、国内問題にも干渉しあい信頼関係を築こう、という傾向を持ちま…