歴史のなかの米と肉 (平凡社ライブラリー) 作者:原田 信男 平凡社 Amazon しばらく前に買った原田信男『歴史のなかの米と肉 食物と天皇・差別』(平凡社ライブラリー、2005)を通読。なぜ読もうと思ったのか、にわかに思い出せませんが、予想した数倍も刺激的でした。米と肉が日本では対立概念であり、差別を作ってきたのだという壮大な内容です。引用される史料や参考文献が膨大で、圧倒されます。索引があるところも親切。 ★ ★ ★ もともと上代では、天皇も狩りをして獣肉を食べていました。 律令国家ができるころ(天武・持統あたり)、殺生を禁じる仏教の影響などもあり、肉を穢れとみなすようになりました。肉食…