Supersymmetric(英)
フェルミ粒子とボース粒子の間に対称性があるのではないか、と見る考え方。理論物理学分野で提出されている概念の一つ。
物理学(理論物理学)は「対称性」が大好きなので、対称性が破れているところは基本的にはピンチもしくはチャンスである。
逆に、対称性が一見存在しないように見えるところも、「実は対称性があるんじゃね?」と仮定(想像?)することで理論を拡張するチャンスを探したりもする。
素粒子はその存在の仕方によって、フェルミ集合に従うフェルミオンと、ボース集合に従うボソンの二つに分類される。そこで、フェルミオンにはボソンの、ボソンにはフェルミオンのパートナーが存在するのではないか、と想定する*1のが超対称性理論である。
「対称性」とついているから、つまりはボソンとフェルミオンの間で変換を行っても、物理法則的には同じ事になるはずである。現実にはボソンとフェルミオンは大いに違っている*2ので、どこかで超対称性が破れているのだと考える。
なんでこんなややこしいことを考えるかというと、あった方が標準模型(大統一理論)にとって都合がよいからである*3。なお、超対称性粒子のうち、安定的に存在する可能性のあるフォティーノ*4とかスニュートリノ*5は、いわゆるダークマターの候補者であり、宇宙論の立場からも「あったらいいな」と思われている*6。