福岡県太宰府市にある仏教寺院。
大宰府政庁跡の近くにある。
斉明天皇が朝倉橘広庭宮(現、福岡県朝倉市)にて崩御され、その御子である天智天皇が母を弔うために建立を発願した。天平18年(西暦746年)完成。天平宝字5年(西暦761年)には僧尼に戒を授ける戒壇を設置し、日本三戒壇の一つに数えられた。
講堂、金堂、五重塔など創建時の建物はすべて失われて、現在では規模が大幅に縮小している。現在の講堂と金堂は、黒田藩主による再建。
創建時より境内にある梵鐘(写真)は、日本最古の梵鐘と考えられている。
境内の観世音寺宝蔵には、当寺所蔵の仏像(平安〜鎌倉時代)が収められ、その多くは重要文化財に指定されている。5メートル級の不空羂索観音立像、十一面観音立像、馬頭観音立像などは圧巻。大黒天立像も美術史的に有名。