ファンタジーの類型の一つ。物語中で登場人物が、異世界など、どこかへ行って、物語の最後で戻ってくる。『はてしない物語』などが代表。ファンタジーに限らず神話など物語そのものの原点とも呼べる安定した形式である。
ただし、指輪物語界的には「ホビットの冒険」(The Hobbit)の表題でもあるので要注意である。
皆さんこんにちは、のづです。 進級、卒業、進学、入社、異動……毎年のことですが、ライフステージを問わず年度末から年度始めというのは多かれ少なかれ環境が変わるのが常で、どうにも実態以上に忙しく思えてしまいますね。 自然と気持ちもささくれ立ったり、気を張ってしまいがちな方も多いのではないでしょうか?。 せっかくの新年度、願わくば心穏やかに、気持ちの良い緊張感のなかで生きていきたいものです。 さて、今回はそんなストレスを溜め込みがちなこの時期にこそ読んでほしい『ふわふわのくま』シリーズを一挙に全巻紹介しようという記事です。 なお、「ふわふわのくま」という存在そのものについては、弊ブログの過去記事をご…
『死者との対話』というテーマは、宮崎駿『君たちはどう生きるか』もそうだ。 去年7月に観た際には、伝統的な「行きて帰りし物語」のストーリー展開にのっとった作品だと感じた。今、折口信夫『死者の書』やダンテ『神曲』と、同じ構造も持っていると、あらためて思う。 3作品に共通するのは、主人公が「死者への想い(恋慕)」から「旅(異界への)」をし、そこには「案内人」が登場することだ。 主人公真人(まひと)少年は、戦火で死んだ母を訪ねて、異界(黄泉の国、常世、生命が生成消滅する場)へ行く。そして数々の冒険をして、戻ってくる。 その異界では、『思い出のマーニー』のように、少女時代の母に会い、『ゲド戦記』のように…
昨年、下記の本と出会い、シンプルなサイトであれば自分にも作れることを知り、 初めてWeb地図サイトを作りました。(フロントエンド実装のみの閲覧専用地図)現場のプロがわかりやすく教える位置情報エンジニア養成講座作者:井口奏大秀和システムAmazon 元々、GoogleMapを頻繁に利用し、知らない場所があればその位置を調べ、 行ったことのない場所は距離を測って移動時間を把握したりすることが日常茶飯事だったため、 自分の手元で地図を好きなように表示できることに大変興味を惹かれ、 まずはちょっと試してみたい、表示だけでもさせてみたい、というのが発端でした。 いざ始めると、アレを実現してみたい、コレを…
今更だけど、人に教えることを通じてブログ記事の書き方について考えてたりする 最近、ブログの作り方についてとある人と一緒に学びつつ、「つみたて投資」に関するブログを書いてもらうという取り組みをやっている。 その中で、文章の書き方についてはある程度経験があるのでライティング部分は指導したりしている。しかし自分自身の書き方は一定のセオリーはあるものの感覚的な部分が多く、まだうまく体系化・言語化できていないので、効率的に教えることができていない。添削しながら「こういうふうにしたほうが読者は読みやすいよ」「こういう部分を重点的に書こう」と逐次的な説明になってしまっている。当然、自分自身がうまく説明できて…
東浩紀『訂正可能性の哲学』2023年9月1日刊行、ゲンロン、364ページ https://www.amazon.co.jp/dp/4907188501 NPOの仕事をしていると、未来、イノベーション、革新のキーワードが自然と目に入ってくる。ぼくたちは世界を変えられるのか、どうしたら「ルール・チェンジャー」や「ゲーム・メイカー」になれるかを日常的に考える。 けれども毎日の仕事は地道なことが多い。当事者と向き合うことにお祭り的な派手さは必ずしも求められない。寄付やボランティアを通じて一緒に活動する人たちとのコミュニケーションでも派手さより誠実さが求められることが多い。 仕事を祝祭型にしなくとも、S…
年末に書くのを忘れていました。2023年に読んで面白かった本を3冊ほど布教します。 2023年に私が読んだ本なので、去年刊行された本ではありません。 昨年はSF, ファンタジー小説を読むことが多かったようです。 去年は本当に色々なことがあったので、気分転換にこれらの本には大変助けられました。 『箱庭の巡礼者たち』 恒川光太郎 「2023年に1番面白かった本は?」と聞かれたら恒川光太郎の『箱庭の巡礼者たち』を選びます。 恒川は、妖怪たちが開催する夜市を描いた『夜市』で日本ホラー小説大賞を受賞し、デビューした作家です。 本作は、主人公の少年が謎めいた箱を見つけるところから始まります。 その箱の中に…
思春期の複雑さを不可思議な現象に重ねて描く、青春ブタ野郎シリーズ高校編ラストを飾る、”青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない”を見てきました。 ネタバレに成らない範囲で感想を書くと、大変良かったです。 アニメシリーズに通底するダウナーで真摯で、でも人生の笑える場面を見逃さない視点は最後までブレることなく映画を貫通していたし、人生の迷子となってなお進む人達の姿に、優しく寄り添う画作りがテーマと良く噛み合っていました。 10代であること、生きるということに足をもつれさせた色んな人たちの側に立って、自身の辛さを表に出さないようにしながら必死に走ってきた梓川咲太が、思春期症候群の当事者となり、満た…
#ドラゴンラージャ電子版復活ありがとう Advent Calendar 2023 企画の5日目に参加しています。企画の 朝からポテチ様 ありがとうございます! adventar.org 『涙を呑む鳥』《バード・ザット・ドリンクス・ティアーズ》日本版ヒット祈念 ドラゴンラージャ未読者向けのプレゼン ドラゴンラージャのファンのみなさんも、まだファンじゃないみなさんも、ごきげんよう。初めまして、それともお久しぶりです、でしょうか? 来年2024年は、ついに十数年ぶり、作者イ・ヨンドの長編小説『눈물을 마시는 새(涙を呑む鳥)』が日本で翻訳刊行される記念すべき年になりそうですね! ⇒※2023/12/…
「異世界」とは結局、何なのか? 芳賀概夢&灯まりも『異世界車中泊物語 アウトランナーPHEV』というマンガを何だか気に入ってしまって、読みつづけている。 異世界車中泊物語 アウトランナーPHEV(1) (アフタヌーンコミックス) 作者:灯まりも,芳賀概夢 講談社 Amazon 異世界車中泊物語 アウトランナーPHEV(2) (アフタヌーンコミックス) 作者:灯まりも,芳賀概夢 講談社 Amazon 異世界車中泊物語 アウトランナーPHEV(3) (アフタヌーンコミックス) 作者:灯まりも,芳賀概夢 講談社 Amazon 一見するとあまり語ることのない、見ようによっては平凡な作品である。 主人公…
村上春樹さんの小説『1Q84』を聴き終えた。オーディオブックで全6巻の大作。全部で68時間近い。 オーディオブックは倍速ぐらいで聞くことが多いのだけど、小説に限っていえば早くしないほうが世界観にどっぷりと入り込めてよい。今回の朗読は杏さんと柄本時生さん。Amazonのレビューではなかなか辛辣な評価も目立ったけれど、個人的にはこの二人の朗読は最高だったと思う。柄本さんの言葉はちょっと滑舌は悪いけど、味があるし心に染み込んでくる。杏さんの冷静で透明な感じの声も、青豆という人物にぴったり。本で読んで筋だけを追いたくてさっと読み飛ばしてしまっていたようなところも、二人のナレーションでひとことひとことゆ…
今年も残すところあと2ヶ月か。実感がない。おそらく実感のないまま一年を終えるだろう。ちょっと前は寒くなってきたな〜と思っていたが、ここ数日かなり暖かくて、地球の調子がおかしいな……と感じる。 仕事の話。今年度になってから残業時間が飛躍的に増えた(定時退社がほぼなくなった)ので、10月から今まで自分がやっていた仕事の一部が他の人に割り振られることになったのだが。割り振られた人がめちゃくちゃ残業していて、相手は小さなお子さん含むご家族がいるので、結構罪悪感に苛まれてしまった。自分は早く帰れるもんなら帰りたいが、残業があってもまあ仕方ない(残業代も出るし)と思えるんだけど……。まあ、この旨は面談で上…
その日読んだ漫画の雑感をまとめておくエントリです。 リンク切れや無料期間公開終了などご容赦くださいませ。 本日は25件の漫画の感想です。 「[第19話]ハンサムマストダイ」 「墓場まで持っていく話」 「ザ・キンクス | 第6話 闇夜のアウル」 週刊ファミ通2023年11月2日号『無慈悲な8bit』 「[第126話]ダンダダン」 「[第76話]ラーメン赤猫」 アフタヌーン2023年12月号『ミライライフライ』(新連載、不定期連載) 「遊星からの幸福感染」 「東京歌舞伎タワー計画 S:1/000 浦島設計」 「血を召し上がれ」 『マンガ 認知症2』 シリウス2023年12月号『タワーダンジョン』 …
豚のレバーは加熱しろ(8回目) (電撃文庫)作者:逆井 卓馬KADOKAWAAmazon 「今さら……今さらそんなことを!」シュラヴィスは咆哮した。「王になれ、王であれと言われたからそうしたのに! 王になどならなければ……誰が人を殺めたいなどと思うか! 誰が罪もない人たちの自由を奪いたいなどと思うか! 誰が友を裏切って独りで死にたいなどと思うか!」 誰にも胸の裡を明かさないまま、一方的な政策を押し通そうとする若き王シュラヴィスと、解放軍を率いるノットの最後の戦いが近づきつつあった。王の思惑がわからないまま、戦いをやめさせようとする豚とジェス。その裏にはいくつもの真実が隠されていた。 離れたくな…
ネタばれになってるかなぁ、すみません; 宮崎駿監督復帰作品。 見に行くつもりではいたのですが、のんびり構えてたら うちの近くの映画館ではいつの間にやら一日一回上映に。これは大変、と見てきました。 連想したのは梨木香歩さん。あと氷室冴子さんの初期作品で、タイムスリップして子供時分の自分の母親と会う、というお話があったんですが、それも。 主人公は狡猾さを備えた少年。自分の喧嘩に親を巻き込み、それを罪悪感なく手段の一つとして使うような。まぁ、あの父親ならそういう風に育つのもむべなるかな、新しいお母さんは宮崎アニメ屈指の美人さんでした。あの時代なら「姉の次は妹を嫁にする」ことがあるのは分かりますが、そ…