日本の文芸評論家。id:naoya_fujita。
1983年、北海道生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒業。
2003年、早稲田映画まつり入選。2008年、第三回日本SF評論賞・選考委員特別賞受賞(SFマガジン2008年6月号に「消失点、暗黒の塔」掲載)。同年、「東浩紀のゼロアカ道場」に参加した*1。
虚構内存在――筒井康隆と〈新しい《生》の次元〉
*1:講談社BOX:東浩紀のゼロアカ道場|講談社BOX|講談社BOOK倶楽部、藤田直哉のファイナルザクティ革命などを参照。
折に触れて見直すアニメーション作品がいくつかある。その一つが『攻殻機動隊』だ。内務省にある首相直属の対テロ・防諜機関である公安9課。その現場指揮官で全身義体の草薙素子を筆頭に、レンジャー出身で格闘戦を得意とするバトー、元刑事で生身の体を持つトグサ、彼女らを率いる荒巻課長などが中心となって、国を揺るがす巨悪に立ち向かっていく。そんな作品だ。 持ち前の骨太なストーリー展開、そして洗練された映像美は多くのファンを魅了する一方、個々のエピソードはきわめて難解だ。それは、脳神経にデバイスを接続する電脳化技術が普及し、多くの人間が電脳を介してインターネットに直接アクセスできるという世界観もさることながら、…
「坂本龍一のピアノ展」で本人の演奏を再現したピアノ自動演奏を聴き、松本清張『砂の器』の和賀英良を連想した。原作小説では電子音を使った抽象的な現代音楽の作曲家なのに、映像化ではロマンティックなピアノ協奏曲の人に脚色された。むしろ、それゆえに大衆性を獲得した。 一方、坂本は、初期の『ディスアポイント・ハテルマ』からAlva Notoとのコラボへ至るような実験的側面を持ち続けたが、やはりメロディアスでヒットした“戦場のメリークリスマス”や“energy flow”のイメージで世間的には記憶されるのだ。 https://retailing.jp.yamaha.com/shop/ginza/event/…
3/1(金)〜 『52ヘルツのクジラたち』[X]※全国公開 (監督:成島出 原作:町田そのこ 出演:杉咲花,志尊淳,宮沢氷魚,小野花梨,桑名桃李/倍賞美津子) ⚫︎『コットンテール』[X]※全国公開 (監督:パトリック・ディキンソン 出演:リリー・フランキー,錦戸亮,木村多江,高梨臨 ※日英合作) 『愛のゆくえ』[X]※渋谷シネクイント (監督:宮嶋風花 出演:長澤樹,窪塚愛流/堀部圭亮,田中麗奈) 『水平線』[X]※テアトル新宿,アップリンク吉祥寺 (監督:小林且弥 出演:ピエール瀧,栗林藍希,足立智充,内田慈,円井わん ※23年12/8〜福島先行) 『18歳のおとなたち』※TOHOシネマズ…
昨年末のメモが出てきた。 とにかく何か書かないといけない。ここは空港、俺は参考。2023年はまさかの0エントリでフィニッシュ。たまに映るおっさんの顔。画面暗転時に中年男性が映り込む不具合修正まだですか?昨年2022年末から身近な人の不幸(死ぬってことさ)が続き、厭世的な気分に包まれた1年だった。急逝が多く、まあ統計的にはそんなものなんだろうし、自分が死んだらその後はわからない。2022年はすずめの戸締まりを2回見て、藤田直哉のトークショーにも出た。オタクが3人混じった内輪の会でクッソ居心地悪かった。場違い感すげえ。寒いところ、一人の時間を大切にしようというか。2022年はシン・エヴァンゲリオン…
まあ、ネタとわかっているとは思うが中にはバズっている投稿もあって「おもしろい画像」であることは違いないのだけど、それはともかく今後残って出回ってしまうかもしれないので一応指摘しておく。 1)「Elon Musk@elonmusk」及び「百田尚樹@hyakutanaoki」に該当投稿がない まずいずれのアカウントにも当然ながら該当投稿はない。たとえばイーロンマスクは「uso」で検索、百田尚樹は「コミュニティノート」を検索しても該当投稿はない。当然、存在しないのだからリンクやアーカイブもない。日本で拡散され始めたのが2月15日だが*1、マスクの投稿は2月13日で実在するならば日本で話題になるのが遅…
以上、読売テレビ=日本テレビ・深夜木曜ドラマ「めぐる未来」(2024.01.18~:久万真路、塩崎遵)より きょう2月16日は、佐伯日菜子(さえき ひなこ)さんの誕生日です。1977年生まれの47歳になりました。おめでとうございます。奈良県大和郡山市出身。日本音楽高等学校卒業。二女あり。ヴィヴィアン所属。 佐伯日菜子さんの映画最近作は、 2021.06.11『スマホラー「ちゃんと食べる」』(総監督・総合監修:清水崇、監督・脚本:中神円)※スマホアプリで配信、 2022.01.22『メモリードア』(2020-2022:加藤悦生)、 2022.07.09『掟の門』(2022:伊藤徳裕)、 2022…
『攻殻機動隊SAC The Laughing Man』がYouTubeで期間限定無料配信!笑い男事件が起こった24年2月1日に合わせた企画
◎新作ロードショー ローリング・ガール 《2月2日(金)から 東京 シネマート新宿ほかで公開》 韓国料理・キンパの店を任された女性が、様々な客との出会いを通して成長する。(2023年 韓国 監督/クァク・ミンスン) フジヤマコットントン 《2月10日(土)から 東京 ポレポレ東中野ほかで公開》 山梨県の障害福祉サービス事業所「みらいファーム」の日常を記録。農作物や花を育てたり、綿花を栽培し、糸にして織物にする日々。(2023年 日本 監督/青柳拓) Floating Holidays 《2月16日(金)から 東京 キネカ大森ほかで公開》 産業医から適応障害と診断され、療養生活を送る女性。弟との…
こんにちは、まるぞーです。 アメリカ株、すごいですね。 いったいどこまで上がるんでしょうか。ちょっと怖くなってきましたが、まだ上がるような気がしていますので、このままついていきます。 さて、最近書くことがありません。 今日も特にネタもなく、更新しようかどうしようか迷いましたが、あまり更新しないのもなんだか寂しいので、何となく何かしら書いてみようと思います。 最近思うのですが、よく弱者男性と言われますが、私はまさにその弱者男性だと思います。 だからそれがどうしたと言われればそれまでですし、別に私はそれに抗おうなどとはこれっぽっちも思っておらず、自分でも、ああ、これって私のことだなと、すっかり認め…
文責:藤井義允限界研では、毎月一度、批評家たちが集い読書会が行われている。ゲームが教える世界の論点 (集英社新書)作者:藤田 直哉集英社Amazon今回は限界研のメンバーでもある藤田直哉の書いた新書『ゲームが教える世界の論点』(集英社新書)を著者本人も交えて行った。 本書はもともとビデオゲームなどを中心にした情報サイトである「IGN JAPAN」に藤田が「SF史に残る(べき)ゲームたち」という連載をもとに再構成されたものである。 jp.ign.com
承前*1目白の田中角栄故居の炎上で思い出したのは、昨年末に田園調布の石原慎太郎故居が解体されて更地と化したこと。 藤田直哉氏*2曰く、旧石原慎太郎邸。ファンではないし、政治家としての思想にも相入れないが、都知事まで務め、日本文学史にこれほど大きな足跡を残した人でも、亡くなるとこうなるのかと、諸行無常を感じてしまう。 pic.twitter.com/8Z647gC1Qi— 藤田直哉@『ゲームが教える世界の論点』『新海誠論』 (@naoya_fujita) 2023年12月14日 森下香枝「石原慎太郎邸が解体 東京・田園調布 長男の伸晃氏が語る父の晩年」https://www.asahi.com/…
全く予想だにしなかった大変な年明けとなりましたが、今年もどうぞよろしくお願いいたします。というわけで、2024年1月以降に公開される邦画一覧です(2023年下半期(7〜12月)に公開された映画はこちらでどうぞ)。今年で20周年に突入する当ブログではありますが、この公開待機中シリーズも2006年からやってたようで(2006年上半期公開作はこちら)、当時は公開作品なんて週5本ぐらいだったのに、いまや余裕で10本とか行きますから、観る方も公開する方もスケジュール調整に苦労します。 映画館業界のトピックといえば、昨年の8月24日をもって閉館したEJアニメシアター新宿(旧:角川シネマ新宿)跡地にて、11…
《千の注釈》長過ぎる注 2023年10月某日、「(奈良)県内の歴史的な町並みや町家で現代芸術の展覧会を開催する地域型アート(注1)プロジェクト」、「地球に優しいエコロジカルな芸術祭」を謳う「芸術祭」、「はならぁと2023」の「こあ」に赴く。同じ地球に同居するものでもある COVID-19 が、人々の関心に感染する事が極端に少なくなって以降、COVID-19 罹患経験者による久し振りの大きな「芸術」のイベント詣でである。 (注1)「地域型アート」は、藤田直哉氏の言うところの所謂「地域アート」と同義なのだろうか。それとも別義である事を意図しての「型」を付した「地域『型』アート」なのだろうか。 普段…
仮面ライダーガッチャード〔TV〕 ep.7-13 王様戦隊キングオージャ―〔TV〕ep.31-39 Lv.1魔王とワンルーム勇者〔TV〕ep.11-12 角田龍平の蛤御門のヘン〔KBS京都ラジオ〕11月29日 カミソリ負け弁護士軍団、12月6日 カミソリ負け弁護士軍団 《攻殻機動隊》シリーズの歩み ―情報社会と並走した三十四年間 (藤田直哉)〔SFマガジン12月号〕 ブラック・レイン〔映画〕 J3 ガイナーレ鳥取 対 鹿児島ユナイテッド 〔DAZN〕12月2日 J1昇格プレーオフ 東京ヴェルディ 対 清水エスパルス〔DAZN〕12月2日 B2 熊本ヴォルターズ 対 ベルテックス静岡〔バスケット…
映画『ゴジラ-1.0』(以下『マイナスワン』)を批判する動画を見ました。 非常に面白い。 ある種の政治的観点からこの映画を批判する意見は当然、出て来ると思っていました。 単なる難癖に過ぎないような批判は無数にあるけれど、この動画はきわめてロジカルだし、非常に説得力がある感じ。 そしてその上で、まったく共感できない(笑)。 この動画は主に映画の「リアリティ」と「人間ドラマ」について批判しているのですが、物凄く丹念に批判されているにもかかわらず、ほとんど納得がいかない。 ほんとうに作品の本質が理解されていない、何ひとつ伝わっていないんだなあといっそ感心するくらい。 そしてまた、山崎貴という監督はほ…