ジョルジオ・ヴァザーリによって書かれた最初の美術史。1550年初版、1568年第2版
その名の通り紀伝体であり、3部構成となる。ルネサンスに措いて芸術はすでに頂点に達したという思いが膨大な伝記を書かせるに至った。
13世紀末のチマブーエで始まるルネサンスの第1段階では古代末期以来衰退していた芸術が復活の萌しを見せる。
ほぼ15世紀に相当する第2段階では芸術全般が古代の水準にさらに近づき、ことに絵画・彫刻における自然の再現が著しく進歩する。
レオナルド・ダ・ヴィンチに始まる第3段階で、芸術はとくにミケランジェロの出現により、古代を凌駕するに至った。