31年の満州事変から国際連盟脱退、そして37年の日中戦争へ。日本が戦争への坂道を転げ落ちていった時代と、集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈の変更、反撃能力(敵基地攻撃能力)の保有、今後5年間での防衛費倍増などに乗り出した昨今を重ね、「新しい戦前」と危ぶむ声もあります。(西日本社説「終戦の日 戦争をしない、させない国に」) 満洲事変以降の「戦前」と、今の「新しい戦前」がどのように重なると言うのだろうか。昨今の政治が戦争を誘発するのではないかと心配しているというのであれば、そう書けばしまいのことである。 私たちは戦争の記憶を継承すると同時に、なぜ300万人以上の国民の命が失われ、アジアの人々に多…