交通事故等により脳に大きなダメージを与えられ傷が残ること。 傷の大きさによってはMRIでも撮影できずPETを使って確認しなくてはいけない事もある。 また傷によっては高次脳機能障害や癲癇を受ける事もあり その後の生活に大きく支障をきたす事がある。 近年の救急医療の発達により、命は助かったが後遺症として脳外傷を負って生きることになるケースが多い。
脳障害を生きる人びと?脳治療の最前線
今回は「頭部外傷」についてお送りします。 頭部外傷では脳が損傷する脳外傷が起こることがあります。 脳外傷でどんな症状が出るかなど、皆さまの参考になれば幸いです。 <頭部外傷とは> 頭部外傷とは、転倒、転落、交通事故などにより、頭に外からの力が加わり、頭の皮膚、頭蓋骨、脳に損傷をきたすことです。 日本の頭部外傷者数は年間およそ28万人と推定されています。 頭部外傷は大きく分けると皮膚外傷、頭蓋骨骨折、脳外傷に分けられます。 <頭部外傷の種類> ①皮膚外傷:皮膚の裂傷や皮下血腫(たんこぶ)のことです。 ②頭蓋骨骨折:頭蓋骨が骨折することです。線状骨折、陥没骨折、頭蓋底骨折があります。 ③脳外傷:脳…
今回は、右脳損傷後にみられることがあるコミュニケーション障害の一つ「ポイントを押さえてまとめる力の低下」についてお送りします。 脳梗塞、脳出血、脳外傷後に、話はできるけど何となくコミュニケーションが上手くいかないという方は、失語症や構音障害といったような診断名がつかないコミュニケーション障害をお持ちの場合が多いんです。 その原因は様々ですが、ポイントを押さえてまとめる力の低下は原因の一つです。 <ポイントを押さえてまとめる力の低下> 右脳損傷の方は、長い話になると話の細部にこだわってしまい、内容の重要なポイントをつかんで理解したり、言いたいことをまとめることが困難になることがあります。 長い話…
今回は、失語症について分かりやすくお送りしたいと思います。 以前も失語症についてお送りしましたが、失語症についてのご質問やご相談をいただくことが多いので、再度、投稿させていただきたいと思います。 少しでも皆さまの参考になれば幸いです。 <失語症とは> 失語症とは、脳の言葉に関する働きを司る言語中枢やその周辺が損傷を受けたために言葉を使う機能が上手く働くなる状態です。 脳梗塞や脳出血、クモ膜下出血、脳外傷、脳腫瘍などの脳の疾患で起こります。 失語症は高次脳機能障害の一種です。 失語症は、「言葉を聞いて理解する」、読んで理解する」、「話す」、「書く」言語機能のすべてに障害が及びます。 <言語中枢と…
こんにちは、作業療法士のtoshiです。本日は、脳損傷者の自動車運転再開についてまとめてみました。(内容はThe Japanese Journal of Rehabilitation Medicine2019 年 56 巻 10 号 脳損傷者に対する自動車運転再開に向けた指導 渡邉 修 p. 807-810の文献を要約しました。)1,脳損傷後に運転再開した方の事故率は? 2,自動車運転再開の基準は? ①身体機能 ②高次脳機能 3,まとめ 1,脳損傷後に運転再開した方の事故率は?脳損傷によって自動車運転事故の危険性は増すとする報告がある一方で一般の事故発生率や非脳損傷者との比較で有意差が無かった…
5月中旬に交通事故にあい、救急車で運ばれ、入院、左手足まひ、からリハビリで回復、復職、の様子を記事にしています。 やっと一人で立って歩けるようになったが、スパルタ(?)のリハビリ専門施設への転院と、もしかしたら「高次脳機能障害」があるかもしれない、というのが今までの記事です。 今回は、6月にリハビリ専門施設に転院してリハビリをやっていた時の記事です。 なんとか杖無しで歩ける状態でリハビリ専門施設に転院しました。高次脳機能の検査の結果が出て、6月末でこの施設を退院しました。 高次脳機能については過去に記事にしました。 gym-kintore.hatenablog.com リハビリの内容 私はなん…
今回は、「脳疲労」についてお送りします。 脳疲労は脳卒中などの脳損傷を起こされた方の多くにみられる症状です。 脳疲労との付き合い方を知っていただき、皆さまが生活しやすくなる参考になれば幸いです。 <脳疲労とは> 脳疲労は脳の易疲労性とも言います。 脳出血、脳梗塞などの脳卒中や頭部外傷による脳外傷などで脳が損傷された後にみられるもので、脳損傷前に比べると脳が疲れやすい状態になっていることを指します。 急性期によくみられる症状ですが、リハビリの難易度が上がったときや、自宅に退院した直後、復職や復学など生活に大きな変化があったときなどに顕著にみられたりします。 <脳疲労でみられる症状> ・頭がボーっ…
今回は、高次脳機能障害の捉え方についてお送りします。 皆様が高次脳機能障害の方と接するときのヒントになれば幸いです。 <高次脳機能障害とは> 高次脳機能障害とは、脳梗塞や脳出血、脳外傷などの脳の損傷が原因で、脳機能のうち、言語や記憶、注意、情緒、行動、学習、判断、知覚といった認知・精神機能に起こる障害です。 高次脳機能障害の患者さんは、全国に50万人くらいいると推定されています。 <高次脳機能障害と他の機能との関係性> 高次脳機能は脳の他の機能、つまり運動機能や知覚機能、さらに全身状態と影響を及ぼし合っています。 ですから、高次脳機能障害の症状が単独で出るわけではなく、全身状態や運動機能、知覚…
残りの今日は 山折さんの①〈共生と共死〉、高木訷元さんの②〈科学技術文明における死生観〉 柳田邦男さんの③〈「生きなおす力」を探る-悲しみこそ真の人生のはじまり〉 ーーーーーーーーーー ① 〈共生と共死〉 山折哲雄 ・(山折さんは「この世とあの世の連続性」ということで、生と死は) 「緩やかな連続性があって、その中でこの世から旅立っていく」 (それは)「プシケー」(ギリシャ語で「蝶々」をいうが同時に「魂」という意味があり) 「別の世界に赴く(死んでいく)ためのイメージ・トレーニング」(が大切だといわれる) ・(死は自分一人のものではなく)「共に死んでいくということ」(を想うことも大切だと) ーー…
今日は最後、 ⑦、⑧、⑨です。 ⑦ 「人生には大きなドラマや事件が起こるような重大な変化のタイミングがあるんだけど、 その時と時の間、つまり波と波の間みたいな、何も起こらない時間もじつはけっこうあって。… こうして波間で誰かと一緒に見る月も、いいもんだな…」 ⑧ 「不治の病大悲恋メロドラマとかじゃなくて。涙と感動の出産シーンとかも途中で入らなくて。 なんかずっと地味な出来事ばっかりで。日常生活と治療が続いているだけで。死なないし、 急に倒れないし、人生におけるすごい真理を恋人や夫や友達や子供に教えてあげるという、 誰かにとって都合がいい天使的役割も負ってないし。… 何も起こらない、病に倒れて病…
英文字略語の氾濫? 悩んでませんか? 自分用のデーターベースの作成をお勧めしますが、その元になる一覧を提供します。業種や専門領域で異なるもんなんですね。 医療用語を勉強中の人に、エクセル版の医療用語集(11239項目)や英文字略語集(12842項目)および勉強ノートを「無料」でお譲りします。このブログの内容を見て欲しい方は、take49take49@yahoo.co.jp までメールをください。 A Abends 「処方箋用語」 夕 A Aライン Artery 動脈 動脈 Arterial から取るライン 静脈からは、Vライン A Acetum 酢 A Angström Unit オングストロ…
今日は釈さんの話です。 ③ 釈:(現在の科学技術の発展は) いくらでも(欲望満足のための)代替手段(そのうち科学技術の発展により実現できる)がある ように思わされてしまう。 そのために、現実には諦めて受け入れるしかないことも、諦め切れなくなっています。 (物事には)「諦める領域」と「諦めない領域」(があることを人々は知らなければならない) … ④ 釈: (「諦める領域」と「諦めない領域」があることは)現代人にこそ必要なイニシエーション 「通過儀礼」のようなものを通して自分の欲望に区切りをつけること…(は)現代人に必要な知恵 … ーーーーーーーーーー ③ ■ すべての欲望が(「直」「代替」にかか…
1.障害者雇用促進法と合理的配慮 障害者雇用促進法に次のような条文があります。 (第三十六条の二) 「事業主は、労働者の募集及び採用について、障害者と障害者でない者との均等な機会の確保の支障となつている事情を改善するため、労働者の募集及び採用に当たり障害者からの申出により当該障害者の障害の特性に配慮した必要な措置を講じなければならない。ただし、事業主に対して過重な負担を及ぼすこととなるときは、この限りでない。」(第三十六条の三) 「事業主は、障害者である労働者について、障害者でない労働者との均等な待遇の確保又は障害者である労働者の有する能力の有効な発揮の支障となつている事情を改善するため、その…
20年前、シリコンバレーの億万長者になりたての若き起業家であった著者。 しかし体重は140キロに達しようとしていました。 体の不健康さはもちろん、著者が困ったのは頭が集中できず、著者の言葉で言うなら、「バカ」になったこと。 そこで、30万ドルを投資して、自分の体とドクターたちの協力、そして自分の技術力を用いて自分の体を「ハック」していきました。 そこで得られた結果は、世間で言われる「健康の常識」とは少しずれた(しかし、最新の研究では肯定されている)事実でした。 著者はおかげで1日0.5キロずつ減量でき、前より元気になったうえ、パフォーマンス、回復力、集中力が驚異的にアップしました。 そこまでに…
寒くなってきました。高齢大国日本において、凍った路面で転倒し大腿骨を骨折する患者さんが増える季節です。 背景心疾患や認知機能低下やフレイルが伴っていたりして、手術では結構出血するし、イージーっていいがたい疾患ですよね。 スムーズに覚醒して素早くリハビリして生活復帰を目指したいのですが、その障害になるのは術後せん妄です。病棟看護師の皆さんには頭が上がりません。 BMC Anesthesiology誌のこの論文を紹介いたします。 bmcanesthesiol.biomedcentral.com <まとめると> 研究の目的:大腿骨近位部骨折の手術を受けた60歳以上の患者のせん妄に対する術前の睡眠障害…
◆岩手アスリートの活躍(ハンドボール女子世界選手権) ◆今日は表彰式・いわてスマイリーズが文部科学大臣表彰受賞 ◆コラム「贈りものは2方向」 ◆岩手アスリートの活躍(ハンドボール女子世界選手権) 国際競技会で、昨日、順位が確定した岩手アスリートは◇ハンドボール女子世界選手権 17位 藤原ひなた/筑波大学/不来方高校卒←花巻中学校 詳細、今シーズンの他の岩手アスリートの活躍状況は → この下線部をタップ ◆今日は表彰式・いわてスマイリーズが文部科学大臣表彰受賞 今日・12月12日は”令和5年度「障害者の生涯学習支援活動」に係る文部科学大臣表彰”の表彰式。岩手県の岩手県知的障がい者ソフトボール協会…
オープンシステムMRI市場規模は、2023年に14.5億米ドルと推定され、2028年には19.6億米ドルに達すると予測され、予測期間中(2023-2028年)のCAGRは6.29%で成長すると予測される。 MRIは、感度が高く、非電離放射線を使用するため、CTに取って代わる強力な診断ツールである。MRIにはオープン型とクローズ型があるが、オープン型の方が普及している。オープンMRIは上下に磁場があり、患者をトンネルで囲むことはない。オープンMRIは、閉所恐怖症の患者や肥満患者、小児患者に対応するために使用される。 従来のMRIスキャナーは円筒形だが、オープンMRIは体を完全に囲むことはない。通…
ツレが脳梗塞を発症してから、もう半年が過ぎ去ろうとしている。 (ウソと言いたいほど時間の速さ、それ以上に「日にちぐすり」を強く感じている。 症状の改善が時間の経過とともに進むことは、脳梗塞のマニュアル本にも書いてあった。 忘れることが多いとか、料理など何かに集中しているときに話しかけられると《急な刺激があると》 混乱し、それまでしていたことがわからなくなるので「黙っていて!」と言うことなどは変わらない。 けれど、退院してからしばらく続いた「こんなことで何で泣く?」というような沈みがちな気分、 気の低下がだんだんよくなった《そればかりか、以前のように「バカ・アホ・マヌケ…」と私を おちょくること…
20230926夜間2時頃急な腹痛(アルコール飲んだから?)。腰を上げてようやく落ち着いた、アラーム0630、0700でスヌーズでくじチェックして0725起床、明日のルネキャンセル。昨日買ったサンドイッチ・サラダ・ヨーグルト+スティック珈琲。PCで移行状況確認して9時過ぎシャワー後チェックアウト。スーツケース預け。100バス0929目の前で出発。0939バスで博物館前。歩いてペルガモン博物館。 トイレからカバン預けとオーディオガイド。チケット1045からだったがおばちゃん1021でも入れてくれた。 メインのイシュタール門 説明文 ミレトスの門 イシュタール門はでかいがそれ以外は大したことなく1…
認知症は、高齢者にとって深刻な健康問題となっており、その発症率は年々増加しています。しかし、認知症は避けられないものではありません。本記事では、認知症の原因と予防法について詳しく説明し、健康な脳を維持するための鍵を探求します。 <認知症の主な原因> 1. 加齢 加齢に伴い、脳の細胞や神経回路が変化し、認知機能が低下する可能性があります。認知症の主な原因の一つは、加齢による脳の変化です。 2. 遺伝 遺伝的要因も認知症のリスクに影響を与えることがあります。特定の遺伝子変異は、認知症の発症リスクを高めることが知られています。 3. 生活習慣 不健康な生活習慣は認知症のリスクを増加させる要因です。喫…
外傷性脳損傷の評価および管理デバイス市場は、予測期間中にCAGR 5.4%を記録すると予測される。 COVID-19の大流行は、世界中の医療システムに広範な影響を及ぼした。その結果、外科的疾患の紹介パターン、管理、リハビリテーションに広範な変化が生じた。例えば、2021年12月にWorld Neurosurgery誌に掲載された外傷性脳損傷(TBI)に関する論文によると、英国では外科的管理が大幅に減少し、パンデミック期間中はTBI患者は脳神経外科施設以外の脳神経外科的支援を受けて現地で管理される可能性が高くなった。 COVID-19の際には、政府による規制が敷かれ、TBI患者の管理が中断された…