肝臓に発生する悪性腫瘍の総称。
原発性のものは肝細胞癌と胆管細胞癌とにわけられ、一般に「肝臓癌(肝癌)」と言われるものは肝細胞癌のことを指すことが多い。
患者数は男性のほうが多い。
(注:ここでは主に肝細胞癌について述べています。胆管細胞癌についてはリンクを参照してください)
B型、C型の肝炎ウイルスが遺伝子の突然変異を引き起こし、肝臓癌の主な原因となっていると言われている。肝炎や肝硬変を発病したのち肝臓癌へと進行することが多い。
ウイルスの他には、長年の飲酒も肝臓癌の原因のひとつとされている。
肝臓は「沈黙の臓器」とも言われ、病気になってもなかなか痛みなどの自覚症状を得ることがないため、肝炎や肝硬変にともなう肝臓障害としての症状が主なものとなっている。
食欲不振、全身倦怠感、腹部の膨満感、便秘、下痢、腹水、尿の濃染、黄疸、吐下血、貧血、腹痛 など
肝臓癌の自覚症状があらわれてから病院にいっても、すでにかなり進行した状態である可能性が高いです。肝炎にかかっているなど肝臓癌になるリスクが高い方は、定期的な血液検査や画像診断を行うことが推奨されます。
癌化した部分を含んだ肝臓の一部を切除する方法。肝機能が良好であるとき、腫瘍の数が多くないときに行われる。治癒する可能性が最も高い。
デメリットとしては、肝不全などの合併症を引き起こすことがあることと、1~2%ほどの確立であるが死亡することがあるということがある。
針から無水エタノールを注入し、癌を壊死させる方法。腫瘍が少数で小型の場合のみに施術可能である。比較的手軽な方法で、短期間で社会復帰が可能。
針を病変部に刺し、通電させて発熱させることで癌を焼灼する方法。経皮的エタノール注入療法と同じく少数小型のもののみに限り用いることができるもので、患者への負担が少ない。