(The Scarlet Letter) アメリカの作家ナサニエル・ホーソーンの小説。1850年出版。17世紀のニューイングランド(主にボストン)のピューリタン社会を舞台に、姦通の罪を犯した後に出産し、その父親の名を明かすことを拒み、悔恨と尊厳の内に新しい人生を打ち建てようと努力する女性ヘスター・プリンの物語を描いている。牧師ディムズデールと姦通したヘスターは、胸に緋色のAの文字をつけさせられた。この物語を通じて、ホーソーンは神の赦しと律法主義、罪悪についての問題を模索している。
★この記事を読むと、アメリカの作家ナサニエル・ホーソーンによる19世紀の古典的な小説『緋文字』が読みたくなります。 ★詳細はこちら→『緋文字 - Wikipedia』 ★詳細はこちら→『ナサニエル・ホーソーン - Wikipedia』 (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a;b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.currentScript||c.scripts[c.scripts.length-2];(b[a].q=b[a].q||[]).push(arguments)};…
ランキング参加中読書 一生読むことのない作品だと思っていたが、ひょんなことで手にとった。読んでみると結構面白い。とある英語学習紙に、ナサニエル・ホーソーンの「緋文字」が、米国の高校の授業で扱う定番の小説だと書いてあった。なるほど、漱石、鷗外と言ったところか(そこまでじゃなさそうだけど)。キャンペーンにつられて購読し始め、現在は普通に課金されている、Kindle Unlimited は光文社古典新訳文庫のラインナップが豊富で、幸い「緋文字」も含まれている。 緋文字 (光文社古典新訳文庫) 作者:ホーソーン 光文社 Amazon 古典なので、ある程度のネタバレはお許しいただけるかと思う。舞台は、1…
★★★☆☆ あらすじ 不倫をするなど性的問題を起こした牧師は、1か月の隔離生活を送ることになる。 感想 性的問題を起こし隔離生活を送る主人公が書いた、手記の形式を取る小説だ。毎日書くように指示されたため、一日一章で一か月分、31の章からなっている。そこでは主人公が起こしてしまった事件についてや施設での生活の様子、神に対する考えなど、様々なトピックについて徒然に語られている。 主人公の語り口はシンプルなものではなく、持って回ったような回りくどい言い回しを多用したものとなっている。これは著者のスタイルなのか、問題を抱える主人公のキャラを反映させたものなのか、翻訳のせいなのかは分からないが、そのせい…
原作ではパールの瑞々しさがまぶしいばかりに描写されているが、ヴェンダースのパールも負けず劣らずに可憐だし、わがままぶりが愛おしいくらいだ。ヘスターのゼンタ・ベルガーも美しい。ヴェンダースこんなに人間を美しく描ける作家だったかと見直す思いだ。知らず識らずのうちにヴェンダースも若手ではなくなっていた。もはや古典にも近い。なぜ、アメリカ文学のこんないかめしいくらいの古典を映像化しようとしたかわかないが、これはヴェンダースのドラマを紡ぐ才覚がもっとも発揮された作品といっていいのでは。(逆に言えばヴェンダースはドラマチックとは無縁だから。そこは異色作としてもいいのだと思われる。) 物語の流れはほぼ原作通…
窓に顔。ゴールのテープを胸で切り、 第23投。510ページ、432行目と出ました。 The face at the window! Judge of his astonishment when he finally did breast the tape and the awful truth dawned upon him anent his better half, wrecked in his affections. You little expected me but I’ve come to stay and make a fresh start. 窓に顔。ゴールのテープを胸で切り、…
緋文字 (新潮文庫) 作者: ホーソーン,鈴木重吉 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1957/10/17 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 9回 この商品を含むブログ (10件) を見る (ネタバレ) 暗雲が垂れこめたような重苦しい物語だった。しかし、雲のすきまからさっと陽がさす瞬間があって、それがホーソーンの『緋文字』という「罪」を追求する小説に尽きない謎と魅力をもたらしている。 舞台は17世紀、厳格なピューリタニズムが支配的なニューイングランド。若く美しい女性ヘスタ・プリンは姦淫の罪により群衆の前に引き出され、生涯胸にその徴である緋色の文字「A」をつけることを言い渡された。…
★米英合作のサスペンス映画主演:リーアム・ニーソン『トレイン・ミッション』2018年公開★60歳で保険会社をリストラされたマイケル(リーアム・ニーソン)は電車の中で見知らぬ女(ベラ・ファーミガ)に「乗客の中から、ある重要な荷物を持った人物を捜して欲しい」と持ちかけられます車内に隠されていた前金報酬を確認し…「常連客ではなく、終着駅で降りる、プリンと名乗る乗客」を捜し始めますが、自分だけではなく妻と息子にも監視がついていることを告げられますどうやらプリンという人物は重要事件の目撃者らしいマイケルはすでに仕組まれた陰謀に巻き込まれていました ★しょぼくれているようでタフ主人公はマクレーン並みの悪運…
数日前、Nathaniel Hawthorne の "The House of the Seven Gables"(1851)を読みおえたが、なかなか考えがまとまらなかった。大昔、一部だけ読んだことのある "The Scarlet Letter"(1850)について調べたり、同じくかじり読みしたD・H・ロレンスの『アメリカ古典文学研究』をパラパラめくったりしたが、それが本書のどんなレビューもどきに結びつくのか、このイントロを書いているいまもまだ、よくわからない。はて…… The House of the Seven Gables (The Penguin American Library) (…
ウィル・グラックの出世作である『小悪魔はなぜモテる?!』はホーソーンの『緋文字』を基にしていたわけだが、最新監督作の『Anyone But You』はシェイクスピアの『空騒ぎ』を基にしたロマコメ。そして『小悪魔はなぜモテる?!』でナターシャ・ベディングフィールドの「Pocketful Of Sunshine」をネタにしていたことを踏まえてなのかは知らないが、『Anyone But You』では同様にナターシャ・ベディングフィールドの「Unwritten」をネタにして大フィーチャーしているのだった。ナターシャ・ベディングフィールド好きすぎでしょ。
さいきんいろいろと勉強することが楽しい。まあ、勉強することも仕事の一部のようなものだから、楽しくなくてもしなくてはいけません。 『キリスト教でたどるアメリカ史』(森本あんり)という本を再読していたのだが面白い一節があった。アメリカという国の歴史のなかでキリスト教への信仰意識は繰り返し高まったり下火になってきたわけで、信仰の再びの高まりを英語ではリバイバルと言う。リバイバル上映といった使われ方しか日本では見られないが、revivalとはほんらい宗教的な言葉である。そして全国的な信仰復興現象を大覚醒と呼ぶ。最初の大覚醒は18世紀の初めに起こった。アメリカはもともとピューリタンたちが移り住んできたこ…
学生の頃、ホーソンの「緋文字」という小説を読んだ。 内容は理解しようもなかったが、緋文字のAというのが姦通罪の烙印だということだけが脳裏に焼き付いている。 ヒレンジャクを見るとそのことが思い出される。 尾羽の緋色がなんとなくルージュのように感じられてときめくのだ。 バーダーには小説の効用なんてそれで十分なのだ。
ナサニエル・ホーソーン『緋文字』に関して簡単にまとめました. *** ホーソーン『緋文字』にはアメリカの魔女狩りの歴史,ピューリタニズムによる抑圧,作家自身の先祖への思い,近代個人主義とプロテスタンティズム,19世紀の超絶主義との関係,英米の小説作法の違いなど多岐にわたる読み筋がある.登場人物の緻密な心理描写により普遍性を生み出している.冒頭は税関のシーンで,語り手も税関の職員である.そこで語り手が出会うへスター・プリンという女性の記録から,舞台は200年前の17世紀のボストンへと移る.そこでは姦通罪の刑期を終えたへスターが胸に姦通(adultery)を表すAの文字をつけられ,晒し者になる.し…
注:二〇一二年四月四日に書いた記事に、新しい短編(NEWマーク付)を随時追加しています。そのたびに日付を更新します。 可能であれば、ありとあらゆる小説を読んでみたいのですが、人生は短く、読書にだけ時間を費やすわけにはいかないため、本を選ぶ行為がとても重要になってきます。 趣味の読書(文学)の場合、大抵の人は、何らかの基準に合わせて読む本を選択していることと思います。「仮面舞踏会」が出てくる小説ばかりを探している知人がいますが、そこまで極端でなくても、それぞれのなかに「ベストセラー」「恋愛小説」「フランス文学」「女流作家」を好むといった傾向が自然と生まれているのではないでしょうか。 ちなみに僕は…
ra927rita1.hatenablog.jp 台北近郊にある方の国家人権博物館の図書館室に置かれていた『紅字』を見てぎょっとしたあと、買ったSIMで接続しているインターネットで検索したら『緋文字』だということが分かったし、表紙に描かれている髭おじは著者のホーソンらしいこともわかった。 過去に世界史選択の学生をしていたのでホーソン(『緋文字』)、エマーソン、ホイットマンが19世紀ロマン主義文学に分類される合衆国の作家で、婚外の姦通をした主人公がピューリタン的な植民地法のもとで胸につけさせられたそれこそがタイトルの『緋文字』であるというのは脳に刷り込まれているんですけど、そういえば読んだことが…
1950年代のエラリイ・クイーンを読むなら、まず『犯罪カレンダー』(1952年)と『クイーン検察局』(1955年)をお勧めしたい。 以下、収録された各作品の犯人や推理のポイントを明らかにしていますので、ご注意ください。 エラリイ・クイーンの創作方法は、フレデリック・ダネイが原案を作成して、マンフレッド・B・リーが小説化すると明らかになっているが、まだ不確かな点がいくつか残されている。リーがスランプで書けなかった時期に発表された中短編小説の代作者が、例えば、謎のままである[i]。 だが、個人的には、本書『クイーン検察局(Queen‘s Bureau of Investigation)』[ii]の…
とりあえずメモがてら。 そういえばフェミニズム界を国際的に震撼させたJane Austen Shockについて日本のフェミニストが語る場面を全然目にした事がないのです。
ランキング参加中音楽 ランキング参加中英語 ランキング参加中英語学習 ランキング参加中英語学習者ブロググループ ランキング参加中英語 今回はテイラーの「ニュー・ロマンティックス」を解説します! テイラーのアルバム「1989」に収録された楽曲で、一時期「テラスハウス」の主題歌としても使われていて話題になりました。 歌詞の内容は「現代の若者たちの恋愛観」をテイラーが代弁したものとなります。 Romantics は「ロマン主義者」という意味ですが、この曲の中では「現代を生きる恋愛を楽しんでいる人全般」を指しています。 若者に共感できる内容がたくさんあるので、ぜひ最後までご覧ください! 洋楽をスラスラ…
・アメリカのテレビ局 / 『アンダーソン・クーパー360』 / 『アメリカン・モーニング』 / 『ラリー・キング・ライブ』 →CNN ・アメリカのTV局 / 本社はアトランタ / テッド・ターナーが創設 / ニュース専門 →CNN ・43歳の若さで大統領に就任 / キューバ危機 / アメリカ合衆国第35代大統領 / 1963年にダラスで暗殺される →J・F・ケネディ ・ダコタ族の言葉で「眠い人」 / 大統領選で最初に演説する地 / アメリカ合衆国中部の州 / 州都はデモイン →アイオワ州 ・コリン・パウエル / コンドリーザ・ライス / ヒラリー・クリントン / レックス・ティラーソン →アメ…
ナサニエル・ホーソーン『緋文字』に関して簡単に感想を述べました. 小説としての面白さ ポイントとしてはアメリカの魔女狩りの歴史,ピューリタニズムの抑圧,それを担った先祖に対する作者の思い,近代個人主義とプロテスタンティズム,19世紀の超絶主義,英米の小説作法の違いなど多岐に渡る.姦通を扱った小説だが,登場人物の心理を徹底的に描くことで時空間を超えた普遍性が生まれている. 姦通は罪だが単純な悪ではなく,古典的な回心の物語が迫力を持って描かれている. 登場人物 へスターはキリスト教徒の抱く聖母マリアへのイメージに回心を通して挑戦する.娘のパールは異界からの使者のようなイノセンスと魔性を併せ持つ.へ…
今の時期、やりたい・やろうと思ってるけどやれていないことについて、全部「来年のやることリストに入れておこう」と悠長に構えられる。気楽でいいもんですね。 本を読んだりネットサーフィンをしたりして「この本読みたいな」と思った本のメモ。絶対に忘れるので、自分用に。すでに読んだことがある(けど再読したい)ものは★、すでに買って積んでいるものは*をつけた。 津村記久子『やりなおし世界文学』に載っている本 やりなおし世界文学 作者:津村 記久子 新潮社 Amazon 1. スコット・フィッツジェラルド『華麗なるギャッツビー』★ 2. ヘンリー・ジェイムズ『ねじの回転』* 3. モーパッサン『脂肪の塊・テリ…
野村美月さんの【むすびと本。】シリーズ情報を紹介します 茶箱 物語の楽しみを知りたい人 不思議な物語が好きな人 思春期真っ只中の人 なんだかモヤモヤしている人 におすすめの本です タイトルだけでは、読む順番がわかりにくいですし、続編と気づきにくいので注意してください。 順番に読まなくても大丈夫です 小中高生(ティーン)には『むすぶと本。 七冊の『神曲』が断罪する七人のダンテ』をおすすめします 【最新情報】2023年11月現在 2021年2月に続編『むすぶと本。 七冊の『神曲』が断罪する七人のダンテ』 が出版されています。 野村美月さん【むすぶと本。】シリーズ 野村美月【むすびと本。】シリーズは…