作家、小説家。
1984年(昭和59年)2月1日生まれ。京都出身。本名山田梨沙。*1 2001年、堀田あけみ以来20年ぶりに最年少の17歳で『インストール』により第38回、文藝賞受賞。『蹴りたい背中』により史上最年少(19歳)で第130回芥川賞受賞。後に早稲田大学教育学部国語国文学科を卒業。『文藝』2006年冬号に「夢を与える」執筆。
*1:ペンネームの“綿矢”というのは、中学校の同級生の演劇部仲間の苗字から拝借したそうな
*2:文庫版にのみ書下ろし短編「you can keep it.」が収録されている
こんばんは。 三連休の初日はびっくりするほど寒い日になりましたね! みなさん暖かくしていますでしょうか。 自分は出かけよう!と家を一歩出て、あまりの寒さに即後悔しましたが、 何とか意思を貫きました。 ふらふらと入った本屋で「勝手にふるえてろ」(綿矢りさ)を購入。 先日映画(監督・大九明子、主演・松岡茉優)を観まして、ぶっ刺さったので ぜひぜひ原作も読んでみたいと思っていました。 原作者の綿矢りささんのお名前はもちろん存じ上げておりますが、不勉強なもので どういった作品を書かれる作家さんなのかはよく知らず。 帰宅して読みました。 もう読み終わったのですが、映画を観て期待していた通りの原作でした。…
こんばんは。 邦画を新規開拓したので紹介します。 「勝手にふるえてろ」 www.youtube.com 予告編では笑える場面が多く使われていますね。 でも人によっては結構えぐられる映画かなーと思います。 主人公のヨシカはオタク気質の女の子。 中学のときから10年間同じ男の子「イチ」を思い続けている。 (今どうしてるかも分からないのに!) 中学生の恋愛から卒業できずに、彼氏いない歴=年齢。 でもそんな彼女に会社の同期「ニ」が告白してきた。 「ニ」はカッコイイわけでもなく、ヨシカへの絡み方もスマートじゃない。 ちょっと見ていて痛々しい(でも本気で恋した男はみんなあんな感じかもw)ので ヨシカも引き…
綿矢りさの最新作は、コロナ禍まっただなかの北京が舞台。 コロナ禍の北京で単身赴任中の夫から、一緒に暮らそうと乞われた菖蒲(アヤメ)。過酷な隔離期間も難なくクリアし、現地の高級料理から超絶ローカルフードまで食べまくり、極寒のなか新春お祭り騒ぎ「春節」を堪能する。街のカオスすぎる交通事情の把握や、北京っ子たちの生態調査も欠かさない。これぞ、貪欲駐妻ライフ! パッキパキペキン。もうタイトルの響きからして痛快。元気で明るくて勢いありすぎる「人生エンジョイ勢」な主人公に影響されて、こっちもパワー出た。見知らぬ土地でも自分を貫いてガンガン動く心意気、読んでて気持ちいい。 綿矢さん、2022~2023年に実…
それぞれの立場でままならない世界を生きる女性たちの8つの短編集。どれも小説のようなエッセイのような味わい。綿矢作品は、視点の特異さやそれを文章にするときのうまさ、ユーモアやコメディタッチの加減が好きなんだけど、その意味でこの作品集も最高だった。 身体感覚や感情の動きを綿矢りさにしかできない表現でとらえていて、そのリズムやテンボがじつに冴えわたってる。しびれる…! たとえば、「こたつのUFO」のこの一節。声出して笑った。 外は本気で殺しにきてるなと感じさせる寒さで、マスクと眼鏡で防護したつもりの顔に、 とがった風が忍者のまきびしみたいに突き刺さる。図書館にいる間に雪が降ったのか、景色全体が白っぽ…
綿矢りさと聞いて1番最初に浮かぶ小説は 史上最年少で芥川賞を受賞した「蹴りたい背中」でしょうか。 綿矢りささんは2004年に「蹴りたい背中」で一躍有名になった後も、 20年近くずっと、夢中で読んでしまう作品をいくつも出してきました。 今回は綿矢りささんの作品が好きで、 ほとんど全て読んでいる私が、2022年発売の「嫌いなら呼ぶなよ」をご紹介します! 綿矢りさファン目線で、面白さを伝えられたら嬉しいです。
勝手にふるえてろ (文春文庫) 作者:綿矢 りさ 文藝春秋 Amazon 本の紹介 著者 綿矢りさ 文藝春秋 刊行 2012 本の感想 中学時代の同級生への片想い以外は恋愛経験がない主人公ヨシカ。大人になったヨシカは中学時代の片思いの相手「イチ」と最近告白された「ニ」の間で心が揺れていた。本書はいい意味で気持ち悪いくらいにヨシカの心の声が書かれている。本書の7割がヨシカの妄想や心の声だ。 私には彼氏が二人いて、どうせこんな状況は長く続かないから存分に楽しむつもりだった。 12頁 勝手にふるえてろ (文春文庫) え?ヨシカって二人彼氏がいる浮気女なんだ。と言う感じで始まる物語。しかし読み進めてい…
この歳になってようやく人に言えることがいくつかあります。人と会う機会が極端に少ない生活を送っているので面と向かって話すのではありませんが、こうやってネット上で記事にようやく書けるようになったことがあるのです。 とはいえ、やっぱり恥ずかしいので間接的にお話ししますね。 〇 始業式兼対面式の翌日、中嶋慶太は早めに学校に着いた。 校内は、しーんとしている。朝の練習のために登校したらしい、運動部かブラスバンドに属していると思われる生徒たちの姿がときどき目につくくらいだ。 勝手が分からない一年生に見られないように平静を装い、慶太は足早に校舎内を歩き回った。建物の各階を手際よくチェックしなければならない。…
2023年4月26日頃、雑誌『すばる』にて墨香銅臭×綿矢りさ×括号鼎談との知らせがSNSにて発表された。雑誌販売価格は1100円。
5月が始まりました!1月は往ぬる、2月は逃げるなんていうけれど3月、4月もあっという間に過ぎた気がします!(年のせいかな) 仕事から帰ってきてもそのまま寝るのも惜しくて・・・電子書籍やamazonでポチった本を読んだりと悪あがきしてから寝るのはいつものこと。 otaku-son.hatenablog.com 今月は買った本がちょっと面白かったのでならべてみました。どれも軽く読める本で「あまから手帖5月号「京都の迷い方」も興味深かったけれど、いちばん面白かったのは綿矢りささんの文庫本! 手のひらの京(みやこ) 京都ご出身、綿矢りささんは高校生で文藝賞を受賞、史上最年少の芥川賞作家さん。読みたかっ…
先日のアメトーク“読書芸人“で紹介されていました。 綿矢りさ「嫌いなら呼ぶなよ」 ページ数;207ページ 発行日;2022年7月30日初版 (2023年4月10日5版発行) 読了日;2023年4月29日 嫌いなら呼ぶなよ 作者:綿矢りさ 河出書房新社 Amazon 【評価】 ●ページ数 ★★☆☆☆ ●文字数 ★★☆☆☆ ●状況説明量★☆☆☆☆ ●読みやすさ★★★★★ ●スリルさ ★★★☆☆ ●恋愛要素 ☆☆☆☆☆ ●スピード感★★★☆☆ 【あらすじ】 「眼帯のミニーマウス」 「神田タ」 「嫌いなら呼ぶなよ」 「老は害で若も輩」 の4つのストーリーからできている短編集です。 なのでひとつのストー…
とにかく凄い!川上未映子にしか書けない女子目線の底辺小説 黄色い家 作者:川上 未映子 Audible Amazon 女子目線の底辺小説。このジャンルはいままであまりなかった。 ともかくリアリティがある。川上未映子はwikiによると「大阪府大阪市城東区に生まれる。大阪市立すみれ小学校、大阪市立菫中学校を経て大阪市立工芸高等学校でデザインを学ぶ。高校卒業後は弟を大学に入れるため、昼間は本屋でアルバイト、夜は北新地のクラブでホステスとして働いた。」とある。水商売にしても金銭感覚にしても経験なくしては書けないことではないか。(とにかくすごい小説だ)ビブ姐さんの「金の論理」サイコー! 「水車小屋のネネ…
3月4日月曜日。朝御飯に、前日月島の喜久乃屋さんで買った桜餅と草餅をいただいた。 旦那は桜餅を、トリュフベーカリーのパンと一緒に。 私は草餅をパンと一緒に。どちらもとても美味しかった。 そして出勤。とにかく3月は忙しい!それでなくても忙しいのに、ボス様がリタイアなので、その準備等々忙しくて。余裕がないなあ、、。 実はちょっといろいろあって、思わず職場で涙するような事があり、昼休みにはちょっとお友達にその件で話を聞いてもらったりした。 ずっと長く、この職場で20年以上勤めていて、悔し涙を流したのは2回だけ。その1回がこの日だった。まあ1度も涙を流すような事がないのが一番なんだけどね。 そんなこん…
毎週日曜日は、この一週間( 3/11~3/17)に週刊誌や新聞などの書評に取り上げられた旬の本を紹介しています。書評内容については各誌・HPなどをご覧ください。 今週の書評本 *表示凡例◆掲載された媒体: 発行号数 掲載冊数書籍タイトル 著者.編者 出版社 税込価格 書評掲載回数(②回以上を表示) ◆サンデー毎日「遠回りの読書」: 3/24 号 2 冊タイ飯、沼。 髙田胤臣 晶文社 3,520 ③パリの「敵性」日本人たち 脱出か抑留か 1940-1946 藤森晶子 岩波書店 2,420 ② ◆女性自身「今週の本」: 3/26 号 4 冊K+ICO 上田岳弘 文藝春秋 1,760 ②暇と退屈の倫…
何冊か図書館に予約をしてました。 どれもこれも待っている人が多い本です。 当面、すぐには読めないだろうと安心して、さらに予約を増やすということをしてました。 しかし、自分の番になる時ってのは、予約時期にずれがあっても、不思議に何冊か重なったりするんです。 具体的には、この3冊の本について「準備が整いました。受け取り期限は2024年3月〇〇日です」というメールが図書館から来ました。 変な家 文庫版 作者:雨穴 飛鳥新社 Amazon パッキパキ北京 (集英社文芸単行本) 作者:綿矢りさ 集英社 Amazon 教養としての歴史小説 作者:今村 翔吾 ダイヤモンド社 Amazon 受け取り期限は、そ…
NHK総合 毎週月曜~木曜22:45~23:00 松任谷由実の名曲を夏帆、麻生久美子、宮崎あおいの主演でオムニバスドラマ化 第2週「冬の終り」あらすじ自宅で父の介護をする仙川(篠原ゆき子)は、昔、母が家出した日に母からの呼びかけに応じなかったことを思い出す。苦い感情を押し殺しながらシフトに入る仙川。そんな気持ちを知らない朋己(麻生久美子)は、前田(クリスタル ケイ)、定岡(浅田美代子)、みつき(伊東蒼)との事前の作戦どおりに店内放送で「冬の終り」をかける。しかし、突然仙川が店の外に飛び出していく。定岡とみつきに促されて朋己は仙川を追いかけるが…。 (NHKドラマより引用) ユーミンストーリーズ…
パッキパキ北京 (集英社文芸単行本)作者:綿矢りさ集英社Amazon
味わい尽くしてやる、この都市のギラつきのすべてを。 コロナ禍の北京で単身赴任中の夫から、一緒に暮らそうと乞われた菖蒲(アヤメ)。愛犬ペイペイを携えしぶしぶ中国に渡るが、「人生エンジョイ勢」を極める菖蒲、タダじゃ絶対に転ばない。過酷な隔離期間も難なくクリアし、現地の高級料理から超絶ローカルフードまで食べまくり、極寒のなか新春お祭り騒ぎ「春節」を堪能する。街のカオスすぎる交通事情の把握や、北京っ子たちの生態調査も欠かさない。これぞ、貪欲駐妻ライフ! 北京を誰よりもフラットに「視察」する菖蒲がたどり着く境地とは……? 著者自身の中国滞在経験とその観察力が炸裂する、一気読み必至の“痛快フィールドワーク…
毎週日曜日は、この一週間(3/4~3/10)に週刊誌や新聞などの書評に取り上げられた旬の本を紹介しています。書評内容については各誌・HPなどをご覧ください。 今週の書評本 *表示凡例◆掲載された媒体: 発行号数 掲載冊数書籍タイトル 著者.編者 出版社 税込価格 書評掲載回数(②回以上を表示) ◆サンデー毎日「遠回りの読書」: 3/17 号 2 冊みんなの〈青春〉思い出語りの50年史 石岡学 生きのびるブックス 2,310「冒険・探検」というメディア 戦後日本の「アドベンチャー」はどう消費されたか 高井昌吏 法律文化社 3,630 ◆女性自身「今週の本」: 3/19 号 4 冊川のある街 江國…
鏡花文学賞とは 「泉鏡花文学賞」と「泉鏡花記念金沢市民文学賞」の2つの賞からなります。 鏡花文学賞条例 第1条より 幾多の文学者を輩出した本市の文化的伝統の継承発展を図り、市民の文化水準の向上に資するため、すぐれた文芸作品に対し、鏡花文学賞を贈与するを目的とする。 泉鏡花文学賞とは 金沢市が主催する文学賞 全国規模の地方自治体主催の文学賞としては、全国に先駆けて昭和48年に制定された文学賞 昭和48年5月 泉鏡花文学賞制定趣意書より 金沢に生まれ、近代日本の文芸に偉大な貢献をなした泉鏡花の功績をたたえ、あわせて鏡花文学を育んだ金沢の風土と伝統を広く人々に認識していただき、文芸を通じ豊かな地域文…
お久しぶりです。吉凛です。「推し、燃ゆ」という作品を読みました。感想を書きます。ガッツリネタバレします。文章の順序、推敲が雑です。今回は手短です。いつか追記するかも。 余談ですが私は文庫本派です。単行本買う人ってガチなんだろうなって思ってる。 巷で話題になっているのは知っていましたが(3年前の作品です)「推し」というテーマを扱っているというところにいまいち魅力がわかず、読んでいませんでした。ただ、読む本に迷っている中、BOOKOFFでたまたま見つけ、芥川賞受賞作だし読んでみるか、というノリで読みました。 というのも受賞した作家である宇佐見りんの年齢が非常に近く、綿矢りさ、金原ひとみに次ぐ3番目…
●概要●ミュージシャン等20名●漫画家111名 ●他漫画家:情報不足・① ・② ・③ ・④ ・⑤ ●ゲームクリエイター14名 ●小説家103名 ・他小説家: ・① ・② ●哲学者1名●ファッションデザイナー2名 ●写真家2名●映画サイト運営者1名 ●概要 現在241名分のリストを掲載。 このコーナーは「映画人のオールタイムベスト(個別)」に掲載した以外の漫画家、アニメーター、ゲーム開発、シンガー、作曲家、小説家、その他クリエイターが影響を受けた・好きな映画のリストをまとめた掲載先のリンク集です。
NHKで4夜連続ドラマの「青春のリグレット」を見た。夫と夫婦関係が破綻しかけている主人公が夫とやり直すために旅行に誘い、そこで昔付き合っていた男性のことを思い出していく話。恋愛の終わりの方の気まずさがとてもリアルに描かれていた。 ドラマの中では昔付き合っていた相手と再会する。そこで過去を笑い合いながら会話して、別れた当時ほんとはどう思ってたのか答え合わせもする。友達になるとかそんな感じでは全然ないのだけど、二人とも誠実そうで理想の人間関係の終わり方な気がした。 自分の数少ない恋愛経験の中で、私も付き合っていた相手ともう終わりかけている時に旅行に行ったことがある。道中の車の中でも会話はほぼ無く、…
深まる読書の楽しみ。読んだ本と手に入れた本をご紹介。 こんにちは。り📚書評家です。 みなさまいかがお過ごしですか? 【もっと効率よく読書したい本物の読書家へ捧ぐ革命】 本日は「最近読んだ本 / 今日買った本・届いた本」あのお届けです。 次に読む本を探している方へ、ぜひお楽しみいただけましたら嬉しいです。 深まる読書の楽しみ。読んだ本と手に入れた本をご紹介。 最近読んだ本📚 『この夏の星を見る』辻村深月さん著 『大地のゲーム』綿矢りささん著 『失われたものたちの本』ジョン・コナリーさん著 今日買った本・届いた本📚 『青いパステル画の男』アントワーヌ・ローランさん著 『星の旅』藤井旭さん著 『アパ…