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統合失調症

(サイエンス)
とうごうしっちょうしょう

患者の思考・感情・知覚・行動に大きく影響する精神疾患。
1%弱の人が一生涯の間に発症する珍しくない病気。遺伝要因及び環境要因があると考えられている。
ただし、罹患前の知能にまで影響は及ばない。
急性期には、陽性症状(妄想、幻聴、混乱、興奮)と陰性症状(感情鈍麻、思考・意欲減退)の多様な症状が出現し、多くの場合消耗期を経て慢性期(回復期)に移行する。
http://human.sakura.ne.jp/bbs/bbs/
この病気にかかったからといって、必ずしも暴れたり大声を上げたりするわけではない。急性期のうちからひきこもり、感情の平板化、生活全般にわたる意欲の減退といった「陰性症状」が6ヶ月以上見られることもあるので、発症を見逃しやすい所もある。妄想の出現が特徴である(DSM-IV)。確定診断についてくわしくはこちらhttp://www.jspn.or.jp/11sitsu_b2.html

名称

Schizophrenia の日本語訳。以前は「精神分裂病」と訳されていたが、2002年、日本精神神経学会が患者の人格否定につながるとして名称変更した。2002年8月初めより、厚生労働省から、精神分裂病を意味する呼称を読み替えるよう通達がなされた。*1

治療

現在では大部分の人が服薬などの治療によって回復する。しかし、十分回復せず、人格変化を残すケースもある。
適切な診断と治療が必要だが、周囲の偏見や、知識の周知が遅れているせいで必要な処置が施されないでいる患者が多い。人道上の観点からも家族等がむりやり精神科へつれていくことは避けたい。任意入院は措置入院よりも多いが、むりやり入院させたとしてもそこに至る過程を、あとで精神的にフォローアップしなければならない。入院せずに通院だけで済む場合もある。
長期にわたる入院生活を経た患者の場合、社会生活への適応が難しくなるため、服薬に加えリハビリテーション・生活技能訓練(SST:Social Skills Training)が社会適応のために必要になってくる。
予後については、三日以上眠れない、疲れがたまるなど再発の危険因子にも注意したい。再発を繰り返すうちに症状が悪化し、回復に時間がかかるようになっていくので、再発を防ぐために回復後も数年から十年単位の服薬がかかせない慢性の疾患である。規則的な受診と服薬、睡眠の質と精神的なゆとりが治療の上で大切である。
急性期のあとに、「精神病後抑うつ」の症状が現れる。他の疾患の抑うつと同様に、日内変動がみられる。

ひきこもりや発達障碍者に対する誤診の問題

  • 近年、「ひきこもり=統合失調症の陰性症状」という誤診がなされることが多く、注意が必要である。
  • 同様に、発達障碍当事者にも統合失調症の誤診がなされると言う事態も起き始めている。

治療に使われる薬

主剤として抗精神病薬が使われる。現在では非定型抗精神病薬が使われることが多い。

非定型抗精神病薬

  • リスパダール
  • ルーラン
  • セロクエル
  • ジプレキサ
  • ロナセン

*1:「分裂」とは、「精神や人格が分裂する」ということではない。連想が分裂するということである。「言葉のサラダ」のような現れ方がする。性格の異常ではなく、脳内物質(セロトニン・ドーパミン等)のバランスが崩れた状態である。

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