文化大革命のとき、毛沢東が権勢を維持するために結成させた大衆組織。主に高等教育機関の学生から構成され、1966年から68年頃まで、毛沢東語録を携えつつ劉少奇や鄧小平等の実権派への攻撃などを大いに行ったが、内部抗争による疲弊および主な運動の担い手であった学生の下放によって沈静化した。
紅衛兵は、毛沢東(原理主義)の政策を武力で支えるために若者を中心に結成した組織で、反封建的、反資本主義的(ブルジョア的)な活動―寺院や廟の破壊行為などを行ったとしている。特に、自留地・副業・集市取引は資本主義的であるものとして抑制、あるいは完全禁止とした。このため、農村経済が混乱した。(いわゆる「失われた10年」)
参考文献:駒井正一「社会主義中国における環境問題」 信州大学教養部 1977 石田浩「貧困と出稼ぎ-中国「西部大開発」の課題-」晃洋書房 2003