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筋萎縮性側索硬化症

(サイエンス)
きんいしゅくせいそくさくこうかし

運動をつかさどる神経が変成していく為、手足の筋力低下の他に呼吸・嚥下に必要な筋を含む全身的な筋肉を萎縮させる、進行性神経疾患。英語名「Amyotrophic Lateral Sclerosis」の頭文字をとって略称「ALS」とも呼ばれる。

概要

筋肉が患う病気ではなく、筋肉を動かす神経(運動ニューロン)が障害を受けることで脳からの指令が伝わらなくなり、筋力が低下し、痩せ細ってしまう。その一方で、体の感覚や知能、視力、聴力、内蔵機能などにはあまり影響を及ぼさないため発見が遅れやすいとされる。
発症から数年で自発呼吸が出来なくなり、人工呼吸器が必要となる。知性や記憶には影響が無い。50〜60歳に多く、発症する割合は10万人に1人前後。国内に約8000人の患者がいる。通称「ルー・ゲーリッグ病」として知られる。
2012年8月、京都大学iPS細胞研究所が原因の一端を解明。治療に繋がる薬の候補も突き止めたと発表した*1
2014年8月、この病気の治療研究のためのチャリティーの一環として「Ice Bucket Challenge」がアメリカを中心に流行した。

主な症状

初期症状

  • 手指の使いにくさ
  • 肘から先の力が弱くなり、筋肉がやせる
  • 話しにくい
  • 食べ物がのみ込みにくい

など

末期症状

  • 全身の力が抜けて、歩けなくなる
  • のどの筋肉に力が入らなくなり、声が出しにくくなる(構音障害)
  • 水や食べ物の飲み込みが困難になる(嚥下障害)
  • よだれや痰が増える
  • 呼吸筋が弱まることで、呼吸障害が起こる

など

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生命軽視の姿勢は強い非難に値する-。判決は、命を救うべき医師が行った殺害行為を断罪した。 2019年、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性患者の依頼で薬物を投与、殺害したなどとして、嘱託殺人罪などに問われた医師大久保愉一被告に対し、京都地裁は懲役18年を言い渡した。 ALSは全身の筋肉が徐々に衰える難病。患者は全国で約1万人とされる。報道などによると、被害者の女性は大学卒業後、建築家を志して米国に留学。帰国後は東京の設計事務所で働いていた。40代で発症したが、高齢の父親を気遣って独居での闘病を続けた。 被告は「死にたい」などと交流サイト(SNS)に書き込んでいた女性に接触し、「安楽死」を頼まれた…